歌い手アパート短編集【ほのぼの】 (ページ4)

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あいさつしてみた。ころんページ4

96猫さんに渡しにいった後、そういえば隣ってもう一人いたな…と思い、自分の部屋からでて、ドアの前に立った。

因みにもう夜の八時です。

というかさ、

ここのアパートって防音のはず…だよね…

中からガサガサしてる声が聞こえるんだが…

ヤギでも飼ってんのかな

そう思い、躊躇しながらだったがインターフォンを鳴らした。

「はーい。」

でてきたのは、とても山羊を飼っているとは思えない優しそうな青年

『えっと、隣に数日前に引っ越してきた・・・』

「あ、そういうことか。おーいころん。」

「なになーくん。」

「引っ越しの挨拶だって。」

「えー。だる。」

そんなやり取りをしながら山羊の声の同い年くらいの人がでてきた。

ん！？山羊の声・・・？

と、とりあえず挨拶、

『隣に引っ越してきたヒキニートです。』

「え、ヒキニートさん・・・。本物？！」

『はい。あ、よければこれどうぞ。』

袋の中から青としろのぬいぐるみを出して渡した。

「これって、やぎろんちゃん！え、なんで？」

なんでって。

歌詞太郎さんに聞かされたから・・・とは言えない。

『たまたまあったから、ね。』

「あ、ぼく、ころんっていいます！タメオッケイですか。」

『はい。』

「俺はななもりです。これからよろしくね、ヒキニートちゃん！」

声多きい、いま八時！近所迷惑！

ほら、なんか沢山人が出できちゃったじゃん・・・

「ヒキニートさん！？俺、莉犬っていいます！ファンです！」

「る、るぅとです。いつも見てます！」

「リスナーです！ジェルともうします。」

「久しぶりー！また一緒にゲームしよ！」

ごめん。一度にそんなに覚えられない

最後の奴だけは知ってるけど・・・

『えっと、そろそろかえってもいいですか。さようなら。』

そういって走って逃げて行った。

というか一番最初のやつ、

声帯どうなってんだよ・・・

人間から山羊の声が出るって・・・

丸のみにでもしたのかな、山羊を