国立三つ葉異能力学園！！3 (ページ6)

今日:1 hit、昨日:4 hit、合計:4,315 hit

#80 困惑ページ6

部活から戻ってきた、切島は困惑していた。
この状況にどう対応したら良いのか。

切島は、文化部と運動部を兼部している。
今日は、サッカー部の練習があった為、7:00くらいには、寮を出ていたのだ。

7:30から始まった練習は、12:30に終わり、昼食は寮で取ろうと、急いで帰って来ていた。

きっともうご飯を食べて居るから、学校で食べて行けば良かったかなと、少し後悔しつつ、リビングへと入る。

けれど、切島の予想は、大きく外れた。

目の前に広がったのは、ゲームをしている複数人と、安池と宙が言い合っている所。

それを、妹の凛が冷ややかな笑みで見つめ、圭と佐久間が止めている。

ゲームをしている方は、良い。
少し騒がしいだけで、あまり問題はないから。

強いて言うなら、ここに散らがるゴミを何とかしてもらいたいくらい。

けれど、宙の方はやばい。

事ある事に、安池に突っかかる宙。
周りは、止めようにも2人の空気が剣呑過ぎて、近寄れない。

何とか圭と佐久間が抑えてはいるが、未だ言い合い………と言うか、宙が一方的に言ってるだけなのだが、、、とにかくそれが終わらない。

切島は、サッカー道具諸共、端に置いて、すぐさま宙と安池の間に入りこんだ。

「お、落ち着いて2人とも！！宙君、とりあえず、深呼吸しようね。」

「僕は落ち着いてる。」

「おまっ！ヌケヌケと…………ッ」

切島の注意も聞かず、また始めようとした、宙。切島は、そんな宙の肩を掴み、自分の方へ向かして言った。

「深呼吸、しようね？」

「あ、はい。」

ニコリと微笑んだ切島からは、言葉では言い表せないくらい、黒いオーラを放っていた。

そんな切島に逆らうと言う術を宙は持っていなく、大人しく深呼吸する。

それで幾分か落ち着いたのか、静かに、そして冷たく安池を見た。

見られた安池は、「ピアノ引きたい」と、何とも自分勝手なご様子で。

宙が落ち着いたのを見かねて、切島は言った。

「安池君をよろしくね。僕は、宙君と一緒に、どうしてこうなったのか、原因を聞くから。
そっちもよろしく。」

「「分かった」」

頷いた圭と佐久間を見てから、宙を連れて3階にある、自分の部屋へと、連れてきた。