国立三つ葉異能力学園！！3

#115 意思型の6人 ページ41

じゃぁ教えてよ。
誰が言ったか。

いつの間にやら彩達6人は、自身の異能力を説明するハメになっていた。


最初の標的になったのは荒木楓。

無口で黙って見ていたのが仇になったのか、火種はそっちに飛んだ。
問詰めれば問い詰める程、楓はしどろもどろになって、目線を逸らす。

それに漬け込んだクラスメイト。


「で、どうなの？荒木さぁーん？」
「楓ちゃん教えーてー」

「や、あ、……」

「意思型って、レアなんだろう？見せてくれよ。」
「俺も見てぇー！」
「俺も！」
「私も！！」

「あ、あ、」

「「「お、し、え、て、！！！」」」


周りの気迫に押されたのか、抵抗出来ないと思ったのか、楓は「少しだけ……」と、話した。


「私が意思型と言われるのは、私が変身系の異能力だから。
【獅子】これが私の異能力。発動は、規則があって無理だけど、獣化する異能だと思ってもらっていい。
身体能力と、五感は飛躍的に上がる。」


おぉ〜！と声が上がる。

使い方さえ駆使すれば、普通に強い異能力。
流石A組と言うべきか。

楓は、俯いて頬をかいた。
その顔は、仏頂面がどこか崩れていて、にヘラと笑っていた。

楓の友達の響は、「いぇーい」と肩を叩いて笑っている。


荒木さんが言ったんだから、他にも当たろう！と躍起しだした所で、都合良くチャイムは鳴った。



彩は、言わなくてよかった…と何処かを見ながら言った。

それを先程までのニヤつきを消した圭が見る。
声は、かけなかった。

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