国立三つ葉異能力学園！！3 (ページ21)

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#95 ピアノの側にはページ21

巧がカメラを構え、ニヤニヤしながら大牙の元へと歩く。

「どしたの～ww？」

大牙は、口をパクパク動かしている。
恐怖で声が上手く出ないらしい。

どれだけだ。おい。

腰も抜けてるらしく、ペタンと床に女の子座りで座っている。

体やわらっか！！

「大牙～それじゃぁ分からないよぉー？ちゃんと言わないとねぇ～。この口は、何の為のものなのぉ～？？」

「モガモガモガモガ」

今話してんじゃん！

わざと口を塞がないの！！

大牙は、頬を掴まれ、ムニムニさせられ潰されていた。

「いひゃい、やめへ」

「え？何w？」

こら、巧。やめろ。

話しが進まん

何とか巧に解放させて貰った大牙は、震える手を動かし、ピアノの方を指した。

大牙の手の動きに合わせて、私達もピアノを見た。

「……あ、誰もいない。」

圭が呟いた。

たしかに、そこには誰も居なかった。

しかし、そのピアノの鍵盤は動き、音が聞こえていた。

わぁ……まじか。

ここに居る、私達は驚きが隠せていない。

大牙は耳と目を塞ぎ、咲夜は失神してしまった為、一輝に支えられている。
その一輝も目を見開いている。
圭も、「まじか…」と声を漏らす。

一番喜びそうな巧は、口元だけ笑いながら、ピアノを見た。
目は、何かが分かったように。

何だろう？と思い、ピアノの方を見る。

その頃にはもう音は止み、鍵盤も動いていなかった。

「……ん？誰か来てる。」

一輝が言う。

「多分先生だね。…じゃあ、今日はここまでそろそろ帰ろう。」

そう言って、音楽室の窓に手をかける巧。

まさか……お前、ここから……

「そのまさかだよ！一輝くんは咲夜ちゃんを担いでね！さぁ、行くよ！！」

そう言って我先にと、下に飛んだ。

幸い、階は低いので、なんて事無かった。

私達は、誰にも気づかれず、寮へと戻った。

どうでもいい事だけど、

さっきの曲、どっかのRPGゲームで聞いた事あんな。

クラシック……？

なんて