冬空の星3☆ 【イナズマイレブン】 (ページ42)

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Episode.73【☆★】ページ42

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Aちゃんと、ちゃんとした話ができないまま、日本を出てきてしまった。
Aちゃんの連絡先、貰っておけばよかった。

今、何してるんだろう…
開会式の様子も、見ていてくれただろうか。

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翌日は、イギリス代表との親睦会が急遽開かれることになった。
ちゃんと服も着飾らないといけないらしい。
素敵なドレスに身を包んで現れたマネージャーさんたちを見たとき、心の底でAちゃんのドレス姿も、見てみたかったなと思った。

パーティの最中では、Aちゃんの好きそうな食べ物もあったし、なによりハンバーグ、美味しかったよ。

正直、あんまりパーティ楽しめなかったな。
でも、イギリス代表の力を知ることはできた。
明後日は、Aちゃんにかっこいいところ見せなくちゃね。

「Aちゃんにも送りましょう！」

木野さんがそういうのが聞こえた。
もしかして、連絡先を知ってる…？

「あの、木野さん」

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「急なメッセージでごめんね。どうしても話したくて」

「木野さんに聞いたんだ Aちゃんの連絡先」

既読はつくけど、返信が来ない。

「…もしかして何も言わずに連絡先を登録したから、怒ってるのかな」

『ううん、そんなことないよ。ただちょっとビックリしちゃって』

「そうだよね。急にごめんね」

『あのね、ヒロトくん』

「うん？どうしたの？」

『電話がいいな声が聞きたい』

ビックリした。
だけどオレも、ちょうどそう思ってた。

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「Aちゃんがそんなことを言うなんて、意外だな」

「うん… でもちゃんと言葉でいった方がいいかなと思って…」

「あのね… 今まで避けるようなことしてて、ごめんなさい」

Aちゃん、やっぱり…

「他の人を好きなのに、ヒロトくんの気持ちを知りながら頼るなんて事、失礼だと思ったの。緑川くんにも言われてハッとして、だから…」

「オレは大丈夫って、言ったと思うんだけどな」

「ヒロトくんが大丈夫でも、わたしが大丈夫じゃなくて…」

…オレが変に近づいたのが悪かったのかな。

「でも、一切口を利かないってのは、なんだか寂しくて… ごめんなさい、自分勝手で」

「…Aちゃんは悪くない。誰も悪くないんだ。だから謝らなくていい。それに、Aちゃんからその言葉が聞けて嬉しい」

Aちゃん、
オレはそうやって、寂しいっていってもらえるだけ
幸せ者だと思ってるよ。
だから謝らないで。