冬空の星3☆ 【イナズマイレブン】 (ページ5)

今日:5 hit、昨日:1 hit、合計:4,369 hit

Episode.58【☆☆】ページ5

＊＊＊

「吹雪くん、ソフトクリームとか食べる？」

「いいね、今日も暑いしちょうどいいね」

お店の前で悩む。
バニラもいいけど、チョコも捨てがたい。
なんでミックスないのかな…

「Aちゃん、なにで迷ってるの？」

「バニラとチョコで迷ってるんだ…ミックスのがよかったなぁ…」

「じゃあ、チョコにしたらいいよ。僕はバニラのつもりでいたから、少しわけてあげるよ」

「ほんと…？ありがとう！」

そしてチョコとバニラのソフトクリームを選ぶ。
スプーンもつけてもらった。

「いただきます！」

近くのベンチに座って休憩。
あ…なんかあの茂みに何人か隠れてる…
リカちゃんたちかな…リカちゃんしかわかんないけど。

「はい、Aちゃん」

吹雪くんがバニラのソフトクリームをスプーンにとって差し出してきた。
あっ、なにこれ、あーんってやつ…！？
あ、あーん…

冷たいはずのソフトクリーム。
なんだか顔が熱くなる。

「どう？美味しい？」

「…うん美味しいよ」

「ならよかった」って吹雪くんが微笑む。
こんなことして、吹雪くんはなんとも思ってないのかな…

＊＊＊

「遊園地のシメといったら、観覧車だよね」

吹雪くんがそう言うから、観覧車にのったけど…
まってまって、なにこれ。
普通カップルが二人きりでのるんじゃないの、こういうのって。
わたしの身体はいまにも蒸発しそうなくらい熱くなっていた。
まわりの人から、どう見られてるんだろう。
仲いいカップルって、思われてるかな…

「Aちゃん、今日はありがとう」

「ううん…！わたしが急に連れ出しただけだし…！」

「おかげで随分すっきりしたよ。次の試合も頑張れそうさ」

「それならよかった…」

観覧車は、最高点を迎えようとしていた。
差し込む太陽の光が眩しい。
まだ夕暮れには時間があるし、夜ごはんには間に合いそうだ。

「今日の夜ごはんは何かなぁ」

話すこと思い付かなくて、変な話しかできない。

「うーん…今日は遊び尽くしたし、なんでも食べれそうな気分だよ」

観覧車が一周した。
わたしたちは歩いて帰る。
楽しかったなぁ。

夜ごはんもいつもより食べられた気がした。
それに、わたしの好きなハンバーグ。

明日の練習も、頑張らないとね。