冬空の星3☆ 【イナズマイレブン】 (ページ31)

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Episode.62【☆★】ページ31

「パスが…だせない？」

「あぁ。味方もいなくて、目の前も完全に包囲されてて、どうしようもなく焦りだけが心を覆ってきたんだ」

「円の内側と外側では素早いパスが繰り返されていて、ボールを取りに行こうとしたらお互いぶつかり合ってしまって、あんな風になってしまったんだ…」

なるほど… 精神も削っていくタクティクスなんだ…
相当キツイなぁ…

「そういえば、さっきの『サンダービースト』すごかった！完成したんだね！」

「あぁ。この日までに完成させようって必死に練習したよ。」

綱海くんも「すげーぜ！」って言ってくれていた。

ふとフィールドに目をやるとまたパーフェクトゾーンプレスが起こっていて、土方くんと飛鷹くんがぶつかっちゃってた。
でも吹雪くんと綱海くんほど大怪我ではなさそう。
よかった… 無理しないでね。

でもまたファイヤードラゴンにボールを奪われてしまった。
あのタクティクスを破る方法はないのかな…

「ザ・ウォール！」

「ならく落とし！」

ボールは壁山くんに直撃…痛そう。その跳ね返ったボールを南雲が拾う。
ゴール目の前…立向居くん…！

「アトミックフレア！」

「ムゲン・ザ・ハンド！」

真ゴッドノウズは止められたのに…
そのままボールはネットに突き刺さった。
1-1、同点に追い付かれてしまった。

パーフェクトゾーンプレスが連発する。
今度のターゲットは鬼道くんと虎丸くん。
あぁ…まただよ…怪我しないでね…

その時、渦の中からボールが高く蹴りあげられた。
そうか！空中か！
昨日の泥のフィールドは、地面を使わず空中を使うための特訓だったんだ！
監督も、そう言ってくれればみんなからの反感を買わなかったのになぁ。
鬼道くんが高く蹴りあげたボールは風丸くんが中継ぎをしてキャッチをし、木暮くんが旋風陣でホールドする。

「あれは空中を使う必殺タクティクス、名付けて『ルートオブスカイ』！」

そして繋げられたボールはヒロトくんへ。
頑張って…！

「流星ブレード！」

しかしそのシュートは、またしても大爆発張り手で止められてしまった。
突破できても、シュートを決められなくちゃダメだよね…

ヒロトくん、大丈夫だよ…！
まだまだ巻き返せる、そんな悲しい顔しないで…！

わたしは心でそう念じた。
届いてるといいな、この思い。