冬空の星3☆ 【イナズマイレブン】 (ページ21)

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Episode.73.5【☆☆】ページ21

「あ！円堂さんこっちですよ！」

立向居くんが声をかける先には、
タキシードをピッシリときめた円堂くんの姿が。
トレードマークのオレンジのバンダナは外さないのね。

円堂くんが現れると、どこからか「ハハハハ」と高笑いが聞こえた。
声の主は…エドガー？

「いやいや。髄分似合っていたものでね。ふふふっ」

なにが面白いんだろう。

「ちょっと、それはうちのキャプテンに失礼ではないですか？」

「なんと。私は褒めたのですよ」

「何？」

「やめろ、みんな」

エドガーとみんなの間に走った亀裂を、円堂くんがその進行を抑えた。

「でも… キャプテンが馬鹿にされるなんて…」

「その思いは、グラウンドでぶつければいいんだ」

「…そうでやんすね。こてんぱんにするでやんす！」

「…そんなに言うなら、今ここでやってみましょうか？」

えっ、今はないでしょ…
流石にねぇ、円堂くん？

「あぁ、受けてたつ」

「円堂…！」

「いいんじゃねーの？いいもの見れそうだしよ」

唐突に、円堂くんとエドガーの1本勝負が始まりました。

＊＊＊

「私が君に向かってシュートを1本打つ。それを止めることができたら君の勝ちです」

そういってエドガーは足元のボールを力いっぱい蹴った。
…というか、かかと落とし？

「エクスカリバー！」

すごいパワー。
今まで見てきたシュートが比べ物にならないくらい。
世界には、こんな選手もいたのか。

「いかりのてっつい！」

あれは、最近覚えたばかりの強力キーパー技。
大丈夫。止められるよね。

…と思ったのも束の間、あっさりゴールを決めさせてしまった。
やっぱり、世界は強いんだ。

「…どうやら私の勝ちのようですね。さぁみなさん、パーティ会場に戻りましょうか」

円堂くんがその場を動かない。
ショックだったのかな…

「…すっげーぜ」

ん？もしかして感動してる…？

「すごいぜ今の！あんなシュートが打てるなんて！」

エドガーも困惑してるね。
負けたはずの人にべた褒めされたら、そりゃ驚くよね。

「みんなも見たか！？オレ、世界に来てよかった！」

＊＊＊

その翌日から、みんなの練習はさらに威勢がよくなっていた。

「みんな、昨日のことがあってずいぶん頑張っているのね」

「そうみたいですね…！明日の試合も楽しみです！」

ついに明日、いよいよイナズマジャパンの初試合です！