scene3 ページ5
全く……こんな奴のどこにこんな力があるんだ
いや……“だからこそ”ここにいるのか……
瞬木「ーーー怪我したくないなら、どいてくれないかなッ」
両手に気を集中させ、風の刃を次々と打ち出していく
だが、それは全て、オーラの盾に当たると情けない音と共に消えていく
結季「何をしようとダメですよ！」
だが、風の刃が当たるたび、オーラは薄らいでいく
瞬木「さて、そろそろ終わらせなきゃ……」
手の平に、風を収束させていく
これなら、あれくらい打ち破れるはず……
結季「くっ……意地が悪いですね……」
オーラを補強しようとしているがもう遅い
オレは手の中の風の塊を打ち出した ーーー
ー パシュッ ー
ーーーはずだった
だが、風の塊は打ち出す直前に弾けるように消えた
そして、一気に脱力し、挙げていた手が力無く落ちる
気をつけなきゃ、そのまま膝から崩れ落ちるところだった
だが、それは正面の彼女も同じ
オーラの盾は消え、結季は力無く座り込んでしまっていた
「ーーー時間切れ、ね」
ーーーそこに響く、新たな声
ハア……またこのオチか
「この病棟内での妖力の使用は制限されている……
通常より弱体化させられ、１日五分を超えて使用しようとすれば強制的に抑圧される」
瞬木「……分かってるよ、水川さん」
水川「でしょうね……もう何度目かしら、貴方の脱走未遂は」
背後から歩いて来た、ナース服の少女
オレの横を横切り、結季の手を取り立ち上がらせる
瞬木「でもね……別に妖力が使えなくても
ここから逃げ出すくらい、出来r(「はい、そこまで」……っ」
最終手段と走り去ろうと脚に力を込めた瞬間
手を掴まれ、力強く後ろに引き戻される
……後ろで白衣を羽織った男が、力に似つかわしくない笑みを浮かべた
瞬木「……市川君まで……」
市川「そう言うと思いましたよ
これで本日の脱走劇は幕切れですね」
妖力が使えない以上、こいつに力で適わないのは分かっている
全く……この展開、何度目だろ……
こうして今日もオレは
“稲妻総合病院妖力所持者特殊医療科病棟”と言う名の牢獄の奥底に引き戻されるのだ
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霧風あみり(プロフ) - お待たせしました、イナギャラ篇続篇作成しました (2014年6月26日 23時) (
レス) id: 0a00bb5fc5 (このIDを非表示/違反報告)
浪川香宮夜(プロフ) - イナギャラ編の続編ほしい！ (2014年4月28日 12時) (レス) id: f8e81a7376 (このIDを非表示/違反報告)
トッポギ - ○印された妖人って他にもいるのでしょうか？憎しみが暴走して勝手に抜け出して暴れるのもいいな…妄想です(笑)凄く面白かった！！(^q^) (2014年4月20日 10時) (レス) id: 2c377765ef (このIDを非表示/違反報告)
白サギ - もちろん本編も面白いけれど、また違う世の中の面が見れて世界観が広がりましたね^^今後箱庭はどんな状態になるのか…いつも通りだと思うけど…瞬木君…切ない！けど面白い！！ (2014年4月20日 10時) (レス) id: 2c377765ef (このIDを非表示/違反報告)
霧風あみり(プロフ) - ちびねこさん» お久しぶりー^ ^ 本篇も再開させたからよろしくねー (2014年2月28日 22時) (レス) id: 2f90f486e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：霧風あみり | 作者ホームページ：http://lyze.jp/amirinnu/
作成日時：2014年2月13日 22時
