四十五話 ページ48
その後、幾つか質問をされた。
家族のことや友人関係のこと。
妖のこと、陰陽術のこと。
詳しくは話さなかったが、嘘偽りなく答えた。
Aの目には光と決意が宿っていた。
「これで質問は終わりじゃが、何か言いたいことや聞きたいことはあるかね?」
『...一つ、お願いがあります。』
「...聞こう。」
Aには決意があった。
むしろ、今の彼女は使命感に駆られていた。
『皆さんを...私に、守らせてください。』
ジョセフが驚きの声を上げる。
アヴドゥルはAに静止をかけ、
承太郎は、真っ直ぐにAを見つめた。
────危険なのはわかっているけれど、
それでも、守りたいの。
自分にしか守れないものを。
それが約束なの。
...お母さまとの、大切な約束。
この約束こそが、お母さまの形見。
私はそれを、守りたいの。
『私にしかできないことなんです。
お願いします!!』
「ワ、ワシらとしてはありがたいことじゃが...。」
「逆に聞くが、いいのか?
スタンドが見えるとはいえ君は一般人だ。」
『私なら平気です。
それに、私は一般人ではありませんよ。』
運命に、新たな歯車が組み込まれる。
『私は────妖祓いですから。』
そして歯車が今、噛み合った。
それは鈍い音をたてながら、
ゆっくりと、
確実に、
動き始めた....。
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不登校の自殺志願者 - 次への扉 ページ50のとこで、「この優しい口調はっ!?まさかっ!?」ってなりました!!何て言うか、物語の進め方がすごいんですよね!すごく面白いです! (2019年3月10日 13時) (レス) id: fed8378344 (このIDを非表示/違反報告)
魏杏妖遊(プロフ) - 雷獄丸さん» そうですか!そう言っていただけるとこちらとしても書きやすいです!!コメントありがとうございます! (2017年8月27日 20時) (レス) id: 8c44b8d3b9 (このIDを非表示/違反報告)
雷獄丸(プロフ) - 夏目友人帳くらいわかるよぉ!wもぉwこれからの頑張ってくださいねぇ!w (2017年8月14日 11時) (レス) id: bbb567e10b (このIDを非表示/違反報告)
魏杏妖遊(プロフ) - 黒蛇さん» コメントありがとうございます!雑鬼はわたしも大好きなのでどんどん絡ませていきます!可愛さが伝わって良かったです! (2017年8月11日 17時) (レス) id: 51648f87ce (このIDを非表示/違反報告)
黒蛇(プロフ) - 雑鬼が可愛すぎてやばいです!雑鬼との絡みをもっとお願いします! (2017年8月10日 20時) (レス) id: cc9de3dd63 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:魏杏妖遊 | 作成日時:2017年2月26日 20時