三十一話 ページ34
『あの、怪我とかは...』
「ねえ、平気だ。」
そう言って深々と帽子を被り直す。
先程の緊張感はどこへやら。
ふと、承太郎が口を開く。
「妖祓いってのは本当らしいな。」
『ええ、まあ。』
やはりまだ疑われていたか、とAは苦笑する。
その時、Aは承太郎に渡したものを思い出した。
―――護符だ。
『空条君、あの、護符って持っていますか?』
そう聞かれて、承太郎も思い出した。
留置所にいた時にAから貰った護符をポケットに入れていたことを。
ガサッ
「ああ、.......!!」
確認のためにポケットから護符を出すと、承太郎は目を見張った。
護符が縦にスッパリ切れていたのだ。
『やっぱり...。護符の結界が切れたんですね。』
「どういうことだ。」
『この護符は所持者の害となるものに発動して結界をはります。ですがその結界にも限界があり、何度も何度も攻撃されると破られてしまうんです。恐らくこの様子だと、3時間ほど前から攻撃をくらっていますね。』
「...留置所にいた時からか。」
...出所したてですか。
なんだかとんでもない人の隣にいる気がしたAだったが、取り敢えずその考えを頭の片隅に追いやった。
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不登校の自殺志願者 - 次への扉 ページ50のとこで、「この優しい口調はっ!?まさかっ!?」ってなりました!!何て言うか、物語の進め方がすごいんですよね!すごく面白いです! (2019年3月10日 13時) (レス) id: fed8378344 (このIDを非表示/違反報告)
魏杏妖遊(プロフ) - 雷獄丸さん» そうですか!そう言っていただけるとこちらとしても書きやすいです!!コメントありがとうございます! (2017年8月27日 20時) (レス) id: 8c44b8d3b9 (このIDを非表示/違反報告)
雷獄丸(プロフ) - 夏目友人帳くらいわかるよぉ!wもぉwこれからの頑張ってくださいねぇ!w (2017年8月14日 11時) (レス) id: bbb567e10b (このIDを非表示/違反報告)
魏杏妖遊(プロフ) - 黒蛇さん» コメントありがとうございます!雑鬼はわたしも大好きなのでどんどん絡ませていきます!可愛さが伝わって良かったです! (2017年8月11日 17時) (レス) id: 51648f87ce (このIDを非表示/違反報告)
黒蛇(プロフ) - 雑鬼が可愛すぎてやばいです!雑鬼との絡みをもっとお願いします! (2017年8月10日 20時) (レス) id: cc9de3dd63 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:魏杏妖遊 | 作成日時:2017年2月26日 20時