十九話 ページ21
『ただいまー。』
返事はない。
当たり前のことだ。
私に家族はいないのだから。
両親は私が幼い時に亡くなっている。
もう、顔も覚えていない。
それゆえに恋しくなるということは無い。
兄もいたが、同じく亡くなっている。
不思議と悲しみは長続きしなかった。
だが、普通に寂しい。
部屋に入る。
すると目の前に黒い何かがいた。
『わっ.....なんだお前か。』
そこにいたのは妖だった。
小さい時からずっといるコイツ。
正式な妖としての名前はない。
人の形をしている。
正確に言えば、人の影の形だ。
影の顔の部分に一つの大きな目。
基本下半身は透けている。
私はコイツを【カゲ】と呼んでいる。
『...なんでお前には結界が効かないんだろうな。』
カゲが首を傾げる。
口がないから話すことはできない。
コイツには結界が効かない。
そもそも妖かどうかもわかっていない。
非常に謎である。
謎ではあるがずっと一緒にいてくれたから寂しさを忘れさせてくれた。
友達、というやつかな。
そうだと嬉しい。
取り敢えずカゲの頭を撫でる。
カゲは嬉しそうに目を細めている。
可愛いやつだなあ。
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不登校の自殺志願者 - 次への扉 ページ50のとこで、「この優しい口調はっ!?まさかっ!?」ってなりました!!何て言うか、物語の進め方がすごいんですよね!すごく面白いです! (2019年3月10日 13時) (レス) id: fed8378344 (このIDを非表示/違反報告)
魏杏妖遊(プロフ) - 雷獄丸さん» そうですか!そう言っていただけるとこちらとしても書きやすいです!!コメントありがとうございます! (2017年8月27日 20時) (レス) id: 8c44b8d3b9 (このIDを非表示/違反報告)
雷獄丸(プロフ) - 夏目友人帳くらいわかるよぉ!wもぉwこれからの頑張ってくださいねぇ!w (2017年8月14日 11時) (レス) id: bbb567e10b (このIDを非表示/違反報告)
魏杏妖遊(プロフ) - 黒蛇さん» コメントありがとうございます!雑鬼はわたしも大好きなのでどんどん絡ませていきます!可愛さが伝わって良かったです! (2017年8月11日 17時) (レス) id: 51648f87ce (このIDを非表示/違反報告)
黒蛇(プロフ) - 雑鬼が可愛すぎてやばいです!雑鬼との絡みをもっとお願いします! (2017年8月10日 20時) (レス) id: cc9de3dd63 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:魏杏妖遊 | 作成日時:2017年2月26日 20時