【歌い手】一目惚れのこじらせ｡【まふまふ】 (ページ7)

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「じゃあ私帰るね」

『あ、うん！Aまた明日ね！』

「…うん。また明日ね、まふくん」

すこし目を見開き、そういった彼女は帰っていった

もちろん一緒に帰りたい気持ちがあったけど、そんな勇気は僕にはまだない。

(僕のヘタレめ…)

次こそは、と意気込んで僕も教室を出て家に帰った。

＿＿＿＿＿＿
＿＿＿

次の日、僕は珍しく早く目が覚めたので、学校に向っている。

別にまた会えるかなとか…ほんのちょっとしか考えてないし……

下駄箱前に着き、上履きに履き替える。
学校には朝練の人達しかまだ居らず、校舎の中は静かだった。

教室に着き、自分の席に座る。

窓も開けようかな…

早朝なので少し肌寒いけど僕は目を閉じた。

冷たい風が僕の髪を、瞼を、頬を、首を撫でて去っていく

少しこんな時間が楽しくって

どれくらいそうしていたのだろうか？

「あ」

昨日と同じ声が聞こえた。

(やっときた。)

僕は嬉しくなって目を開ける。

『A、おはよ』

「ずいぶん早いね、おはようまふくん」

『目が覚めちゃってねー、へへ』

「寝坊するイメージがあったな。」

『えー僕ってそんなイメージ？ひどいなー』

「でも早起きなのはいいことだよ？」

『…へへへ』

こんな言葉だけで嬉しくなって。

(今日もいい日だ。)

なんて思ってみたり。