日常 (ページ22)

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ｰKIBUMｰ

収録終わりに呼ばれて少しだけ話をしてから楽屋の向かった。途中にテミナ以外のみんなに遭遇して結局一緒に楽屋に戻った。

「テミナ遅れてご…」

ドアを開けてごめんと謝ろうとしたその時。

ｼﾞｮﾝ「え、は…？」

ｼﾞﾝｷﾞ「なにっ…」

MCの女性とテミナがソファに倒れ込んでいて、その姿はもうそういうことをする直前という感じで。

待て待て待て、と顔を見合わせる。

幸か不幸かMC女性は遅れて入ってきた僕たちには気付いていない。でもテミナとはバッチリ目が合う。

テミナは酷く面倒くさそうな目を僕たちに向けた。

「……(どうするよ、これ。)」

「「「…」」」

ﾃﾐﾝ「……(え、助けて？)」

僕たちがどうしようかと迷ってると女性がテミナに話しかけた。

『奥さんとはどうやってやるの？』

ﾃﾐﾝ「…、」

彼女がそんな事を聞くもんだからますます入りにくくなってしまった。もう絶対に動く訳にはいかない。

『私、CHIKAさんより上手だと思いますよ？』

ﾃﾐﾝ「…へぇ、」

艶っぽい声でテミナを誘う女性は、果たしてテミナの表情が変わったことに気付いたのだろうか。

ﾃﾐﾝ「僕の奥さんより…ねぇ。」

彼女の髪の毛を耳にかけて妖艶に微笑んだテミナに何を勘違いしたのか。

彼女はより一層テミナに密着する。

でも僕たちには分かるよ。

テミナの表情は今、余所行き用。

アヤにそんな笑顔、絶対見せないもんね。

彼女にグッと近付いて、おそらくキス待ち顔をしているだろう女性にテミナはクスッと笑う。

ﾃﾐﾝ「キスされると思った？」

『っ、酷いテミンさん。』

それでもその声はまだ期待しているようで。

僕にはテミナが悪魔に見えるよ。

ﾃﾐﾝ「ふふ、1個言うとね、

僕、奥さんにこんな風に迫られたら

こんな冷静じゃいられない。

きっと、秒で粉々に抱き潰す。」

『っ、…』

「……。」

うん、テミナが怖い。

一体何を"粉々に"するんだい？

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