story41. ページ41
◇
気が付けば2学期は始まっていた。
夏休みに比べてさとみくんに会う機会が減ってしまったのが物凄く寂しい。
事あるごとにさとみくんを思い出してしまう。
『あいたい…、』
ぽつりと呟くと、隣の席のるぅとくんが微笑んで話しかけてくる。
るぅと「また桃原先生のこと、考えてるんですか?」
『え!?な、なんでわかったの…?』
私の反応に、るぅとくんは頬をかきながら少し気まずそうな表情を浮かべた。
るぅと「…ほら。夏休みに僕も桃原先生に会いに行った日。2人、おかしかったですもん」
『あ…あのとき…』
るぅと「はい、表情見てたら分かりましたよ。分かりやすすぎるんですって」
私は少し考えたあと、るぅとくんに顔を近づけて小声で言う。
『るぅとくん。ほんとにお願い。このことは誰にも言わないで…?』
すると、顔を少し赤くしてそっぽを向いた。
るぅと「そこまで僕は薄情じゃないです。まぁ…Aちゃんがまだ学生の間に手を出してたら誰かに言わないわけにはいかないですが…」
『じゃあ言わないってことだ!?やったぁ!るぅとくんだいすきー!!!』
るぅと「もう!くっつかないでください!近いですよ!」
あれは…手を出してる、とは言わないよね?
たぶん大丈夫!
さとみくんと会えなくなるようなリスクなんて犯したくないし。
『あ!さとみ先生っ!』
次の国語はさとみ先生の授業だ。教室に入って来た先生に向かって走っていく。
さとみ「お。A。おはよ」
『おはようー!』
さとみ「なんか今日テンションたかいな」
相変わらずさとみくんはかっこいい。
まぁ、そんなこと言ってあげないけどね。
(ほんとは恥ずかしくて言えないだけ)
やっぱり。大好きだ。
・
るぅとside
Aちゃん、行っちゃったなぁ。
さっきも僕に向かってだいすき!って笑って。
どれだけ弄べば気が済むの?
僕がずっと目で追ってるのは気がついてないの?
るぅと「危うくキスすることだった」
なんとなく自分の唇を指でなぞってみる。
るぅと「…ふはっ…乾燥しすぎですね」
ちらりと彼女の机を見ると、かわいらしい柄のリップクリームが置いてあった。熊の柄が印刷してある
それをこっそり使う、なんて真似は僕には出来ないけれど。
るぅと「…勝ち目なんてないのに。その気がないならあんなに優しくしないでよ」
るぅと「好きなんだよ、Aちゃんのこと。」
◇
347人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
まき - 更新お疲れ様です!青くん…そして桃くんはそんな幸せなことを青くんに…🤦🏻♀️ 推しを愛でる日々ですよね( (2023年1月11日 22時) (レス) @page50 id: 1ffb1529af (このIDを非表示/違反報告)
ぽむさま。(プロフ) - まきさん» この黄くんは桃くんに冷たいですね笑🫣 それは大変ですね、推しを愛でましょうか笑 (2023年1月10日 17時) (レス) id: e3d1979fd3 (このIDを非表示/違反報告)
まき - 更新お疲れ様です!黄くんの「顔と声だけはいい」発言で思わず(笑)これからどうなるのか…! 周りに好きになれる人がいないんですけどね(笑) (2023年1月9日 22時) (レス) @page49 id: a38ae76ee4 (このIDを非表示/違反報告)
ぽむさま。(プロフ) - まきさん» まきさん流石です…!ぶっ飛ばしましょう!!恋って良いですよね(?) (2023年1月9日 15時) (レス) id: e3d1979fd3 (このIDを非表示/違反報告)
まき - 更新お疲れ様です!気に入らないって言った女子飛ばしてきますね(こら こういう風に恋ができて羨まですよね… (2023年1月8日 23時) (レス) @page48 id: e9c3f819a9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ