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ころんが立ち上がって、俺の前に立つ。
ころん「最高の親友もできた、…僕にとって二人とも大切だから、手荒な真似はしたくないんだけど…」
さとみ「……ころん…」
俺が呟くと、今度は寂しそうに、子犬のように上目遣いで見つめてくる。
ころん「二人とも、僕のものになってくれないでしょ…?」
『‥僕のものって…?』
ころん「……幸せに三人で暮らそう。他の誰もいらない。」
ころんの瞳を見つめる。そこでやっと…やっと俺は気付くことができた。
こいつは狂っている。
…ただ、もう手遅れみたいだ。
ころん「ちょっと寝ててね。おやすみなさい。僕の大好きな人。」
ビリっと首筋に何かが触れた────
・・・・・・・・・・・・
Aside
『いたっ……』
目を覚ますと、知らない場所にいた。
私の写真しかない、薄暗い部屋。
なんとなく想像はついていたけど、実際に起こると動揺してしまう。
『…さと…さとみくん……?』
さとみ「っ…A…大丈夫か?」
『うん……大丈夫だよ』
拘束もされていない。扉も開いている。
…逃げていいの?
私、ころんくんのことが好き。大好き。
だけど─────
ころん「おはよ。」
思考が遮られる。
ころんくんが微笑みを浮かべて、近付いて来ていた。
ころん「元気みたいだね。良かったぁ」
さとみ「おい、ころん…俺達をどうするんだよ」
『…ころんくんっ』
ころん「ん?あぁ。この家の中に閉じ込めておくだけだよ。」
当然でしょ?とでも言うように軽く言う。
ピンと立っている人差し指の先には、一台の防犯カメラがある。
ころん「まぁ…二人なら大丈夫だと思うけどね。もし逃げようとしたら…」
ちらりと果物ナイフが覗いた。
血の気が引いていくのがわかる。
いつものようなかわいい笑みを浮かべながら、
私たちをまっすぐ見つめて言った。
ころん「ずーっと三人で仲良く暮らそうね」
そっと、私の写真に口づけをする。
ああ。私たちはもう助からない。
そうだなぁ……せめて、せめて…
…三人で幸せに暮らそう
虫がこわいの? 【ジェルくん】→←なんでもお見通し 【ころんくん】
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かふぇ - これもどたいぷです、 (2023年1月7日 2時) (レス) @page29 id: 4a60a6478f (このIDを非表示/違反報告)
ぺぺろんちーの - さいこ-でした (2022年8月10日 23時) (レス) @page5 id: 74bab87ee4 (このIDを非表示/違反報告)
ぽむさま。(プロフ) - ぴろぴろさん» なんか占ツク開くの忘れちゃうんですよね…復帰しました!!お楽しみいただければ幸いです! (2022年3月20日 0時) (レス) id: 16ba4434e2 (このIDを非表示/違反報告)
ぴろぴろ(プロフ) - 復帰?ありがとうございます! (2022年3月20日 0時) (レス) id: 05a4c37cfb (このIDを非表示/違反報告)
みるくてぃ @ すとリス - ヤンデレいいですね(( (2021年5月24日 17時) (レス) id: 6d29e416c1 (このIDを非表示/違反報告)
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