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家出のために詰めたものを片付けながら万事屋での日々を思い出す。

そうだ、万事屋の依頼で行方不明の不良娘を探していたら厄介な薬に手を出していたんだ。

それの相手が春雨だ。

ま、いいか。

顔隠してたし、バレていないだろう。

晋助「お前がやったことはヅラと銀時に擦り付けたから、心配する必要はねぇよ。」

バレてた。

A「そう。」

まだ若干怒ってるふうに素っ気なく答える。

事情も分かったし、私が何も気にせず万事屋に行けるように黙ってたんだろけど。

あくまで私は晋助への興味が少し薄いフリをする。

晋助「お前のやんちゃの後始末をしてやったんだ、礼の一つもあってもいいだろ?」

そう言って片付けていた手を止めさせられ、晋助と目が合う。

吉原に行ったはずなのに、匂いはいつもの晋助の匂い。

本当に交渉に行っただけだと、実感して嬉しくなる。

A「ありがとう。…これでいい?」

余り目を合わせ続けるとニヤけそうになるから、すぐ顔を背けて作業を再開する。

かっこいいし、可愛いし、何なんだ本当に。

晋助「そんなんじゃあ、足りねぇなァ?」

私の機嫌を治そうとしてるのか、そっと腰に手を回してきた。

普段なら少し強引に押し倒すくせに。

A「…。」

さっさと片付けを済ませてから、この可愛い旦那様の相手を思う存分してやろうじゃないか。

晋助「無視すんじゃねぇよ。」

余程焦っているのか私が無視するのなんていつもの事なのに、さっきよりベッタリとくっ付いてくる。

可愛すぎる。

なんかこう…わしゃわしゃーってやりたくなる。

A「片付け終わったらね。」

ため息をつきながら応えると、私の答えに満足したのか晋助はくっ付くのを止めて部屋を出ていった。


A「ホントにムカつくほど可愛い…。なんなのあれ。」

晋助がしっかり出て行ったのを確認してからこぼす。

A「焦ってる晋助、やっぱ可愛い。ベタベタしてくるとか…あーっ、危なかった。」

あのままくっ付かれていたら危うく抱き締め返して頬ずりする所だった。

A「よし、ちょっとスッキリした。」

晋助が戻ってくる前に片付けを済ませてしまおう。


見計らったかのように私の片付けが終わる頃、晋助は部屋に戻ってきた。

その後には船員が二人居て、多分私と晋助の夕食を運ぶ為にここに来たんだろう。

私のちょっと不機嫌な感じを察して、船員達は気まずそうな表情を浮かべながらさっさと食事を置いて出ていった。

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作者名:土方朱璃 | 作成日時:2024年3月16日 11時

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