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銀時「んで？何しに来たんだ？ただ顔見せに来た訳じゃねーだろ？」
しばらくして、銀時の不満が落ち着いたのか話を振って来た。
新八と神楽は銀時の話が長過ぎて、夕飯の買い出しに二人で出掛けてしまった。
A「あ、聞きたい？結論を言うと惚気に来たんだけど。」
銀時は数少ない私の惚気を聞いてくれる人だ。
銀時「結局ソレか。いい加減他の奴見つけろよ。」
そんな事を言って呆れた様子を見せるが、それでも聞いてくれる辺り銀時は優しい。
銀時「つーか話を聞かなくてもお前等が上手くいってるのは分かるわ。」
一瞬銀時の視線が私の首元へと移動した。
やっぱり見えるよね、ハイネックのインナー着たけど全然隠せなかったし。
A「今日、銀時達に会いに行きたいって言ったら寝てる間に付けられたんだよね。可愛くない！？不安なのに余裕ある様に見せたくて私が寝てる間にこっそり付けるんだよ。」
インナーの首の部分を下に少し引っ張り銀時に痕を見せる。
銀時「んな見せびらかさなくていーっつの。お前はホントに昔っからアイツのことになると馬鹿になるよな。」
そう言って銀時は呆れながら天を仰ぐ。
まぁ、眺めてるのは天井なんだけど。
A「恋は人を変えるんだよ。うちの旦那様どんどん可愛くなってるし。」
初めて会った頃は冷たいと言うか私に無関心と言う感じだった。
それが今や構って欲しくて私の後ろをずっと付いてくるまでに変わったんだから。
銀時「待て待て待て待て。旦那様ってお前結婚したのか！？」
興味無さそうにしていたのにちゃんと話は聞いていたようだ。
A「したよ。結婚指輪もこの通り。」
シルバーのチェーンに通して首から下げていた結婚指輪を銀時に見せる。
指にはめてると仕事中に無くしそうだからと、晋助がネックレス状にしてくれた。
私が晋助から貰ったもの無くすわけないのに。
A「意外とこういう物くれるんだよ。結婚指輪とか興味無さそうなのに、そういう所も可愛くない！？」
ちなみに晋助は船の中に居る時はしっかり薬指に指輪をはめていて、外に出る時は無くさないように置いて行っている。
以前、晋助が出掛けてる間に指輪を隠したら結構焦って探していた。
あの時の晋助は本当に可愛くて今でも目を閉じるとあの姿を思い出せる。
銀時「年上の男、しかもあの高杉晋助を可愛いっつうお前の感覚はよく分からねぇな。でも、ま、大事にされてる様で何よりだ。」
銀時は安心したように微笑んだ。
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作者名：土方朱璃 | 作成日時：2024年3月16日 11時
