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朝目が覚めると晋助はもう仕事に行った後だった。
銀時に会いに行こうと支度を始めると、首には無数の赤い点。
A「晋助…私が寝てから追加したんだ…。あぁぁぁ…可愛いぃ…。」
朝だから声を抑えつつ、その場で悶える。
A「あんな余裕そうに見せておいて、めちゃくちゃ不安がって…。何なの本当に、私の事大好きじゃん。」
キュンキュンし過ぎて心臓発作起こしそう。
ひと通り感情を発散させてから準備を再開し、銀時が居る歌舞伎町へ向かった。
『万事屋銀ちゃん』と書いてある看板を確認して2階へ階段を上る。
懐かしい、銀時、新八、神楽、定春。
いきなり居なくなって、まぁ、置き手紙はしたけど…、心配させちゃったかな。
インターホンも押さずに中へ入っていく。
A「皆ー、久しぶり〜!居る〜?」
玄関から叫ぶと3人と1匹揃いも揃って慌ただしく玄関の方へ来た。
「A!?」「Aさん!」「A〜!」「ワン!」
皆変わらず元気そうで少し安心した。
銀時「ったく。いきなり居なくなったかと思えば突然顔出しやがってよォ。銀さんすんごーく心配したんだからな?」
A「定春〜。君は相変わらずもふもふで芳ばしい匂いだね〜。」
銀時の説教紛いの話を無視して定春をもふもふなでなでする。
鼻とか口に抜け毛が入るけど、そんなの気にならないくらいこのもふもふタイムは良いのだ。
銀時「聞いてる!?銀さんの真面目なお話聞いてくれてない!?」
無視されてた事にやっと気付いたようだ。
新八「まぁまぁ銀さん。Aさんが元気そうで良かったじゃないですか。」
新八はテーブルにお茶を置きながらそう言った。
その湯呑みは群青色に白い桜の柄が小さく数箇所にある、私がここで愛用していた物だ。
何だか、まだここは私の帰って来ていい場所だと言われているようで少し嬉しい。
A「手紙にも書いた通り、元気だから安心してよ。」
一人で嬉しくなりながらソファーに座ってお茶を飲む。
銀時「手紙ってなァ、あんなのは手紙と言わねーよ!『アイツの所に行く、元気にやってるから心配無用。』って、ただのメモだろーが!スーパーに行くお母さんのテンションだろ!」
私なりに長文にしたつもりだったんだが。
A「そんな、冷蔵庫のカレーをチンして食べてのテンションで書いた訳無いでしょ。」
その後も不満をダラダラと言い続ける銀時の声をBGMにお茶を飲み続けた。
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作者名:土方朱璃 | 作成日時:2024年3月16日 11時