溢れる愛を君に2【河野純喜】 (ページ6)

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２日後

純｢はぁぁぁぁ…

何やってんねやろ、俺。｣

奨｢やっちゃったねぇ、純喜｣

病院に迎えに来てくれた奨くんと一緒に

病室の荷物を片付ける。

奨｢（人1）ちゃん、何だって？？｣

純｢"1人になりたい、実家に帰る"って…｣

（人1）に想いを伝えた2日前

（人1）｢ｳｯ…ﾋｯｸ…｣

俺を映し出した彼女の綺麗な瞳が

どんどん涙で濡れていくのを見て咄嗟に

"やってしまった"

そう思った。

純｢ごめん、ごめん！（人1）

いきなり過ぎたよな、ごめん！｣

そうやって泣き出す彼女を

胸に収めようと近づけば

（人1）｢ごめ…ちょっと今は…｣

俺の胸を静かに押し返した。

気まずい空気が病室に流れる

（人1）｢ごめん、帰る…｣

（人1）はそのまま振り返ることも無く

足早に病室を後にして

翌日も姿を見せることは無かった。

純｢普通に考えておかしいですよね

（人1）に言うなら

メンバーにも事務所にも

言ってから言えよって話ですよ

物事の順番違うじゃないですか｣

奨｢まぁ、言ってしまったものは取り返せないよ｣

確かに奨くんの言う通りなんだけれど。

後悔が押し寄せてきて

言葉にしてないと気持ちが落ち着かない。

奨｢さ！ちょっとカフェでも寄って話そうよ｣

純｢それ自分がコーヒー飲みたいだけでしょ｣

病室を出て車に乗って病院を後にする

奨くんの運転であっという間に着いたのは

事務所の向かい側にある

奨くんの行きつけのカフェ

奨くんが買いに行ってくれて

俺は適当に席を取って腰を下ろす。

純｢はぁぁぁ、相当よな…｣

スマホを手に取ってLINEを開くけど

昨日の夜に（人1）に送ったメッセージには

まだ既読がつかない。