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どうしたらいいのかわからない

まるでそう言うように

純喜は下唇を噛み締めて下を向いた。



神妙な面持ちのメンバーも入れば

暖かな視線で純喜を見つめるメンバーもいて

1人1人が心の底から真剣に考えているようだった。




瑠「…批判の声のほうが多いことは確かだよ」




眉間に皺を寄せていた瑠姫が静寂を破った。

皆の視線が瑠姫へと向く。




瑠「世間に公表した所で

百発百中で純喜の結婚が

世間に受け入れられることはまずない。

絶対無い。」



景「瑠姫くん……」





デビュー前、唯一元アイドルで

芸能の世界を一足先に駆け抜けてきた瑠姫

俺たちが知らない現実を知っているからこそ

こういうことには

真っ先に反対の声を上げるだろう。

俺はそう思ったし

多分誰もがそう思っていた。





瑠「でも…結婚することによって

(人1)ちゃんが何年も抱えて生きてきた

その苦しみ、やっとお前が

下ろしてやれるんじゃないの?」




純喜の話にもあった(人1)ちゃんの過去。

聞いた時は誰もが顔を歪めて

辛そうに話を聞いていた。





瑠「それに俺らはお前1人の結婚くらいで

ダメになるグループじゃない。

何年一緒にやってきたと思ってんだ」



純「……瑠姫…」



瑠姫が立ち上がって純喜の前に仁王立ち。



瑠「受け入れられないことに変わりは無い。

だったら諦める必要はないだろ。

1人の人間としての幸せ。

お前が先陣を切るんだよ。」



凍りついていた空気も気づけばとけきって

スタジオの空気が優しさに包まれる。

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作者名:しろごはん | 作成日時:2023年7月8日 12時

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