溢れる愛を君に2【河野純喜】 (ページ24)

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景「なんか純喜くんいたら

うるさいっすね」

蓮「1人増えるだけで

なんでこんな違うんやろね」

純「失礼やな2人して！！」

1週間後

少し前にアンバサダー就任が決まっていた

アクセサリーブランドのコンセプト撮影が

どうしても今日やらないと間に合わないらしく

自宅療養中だけど久しぶりに仕事に来た。

倒れて入院してから

まともに顔を合わせたメンバーと言えば

奨くんくらいしかいなかったから

久しぶりにメンバー全員に会うのは

わくわくして楽しい

豆「純喜くん、体調どうですか」

純「もう元気やで、ありがとな」

撮影合間のお昼休憩時間

特に腹が減ったわけでもないから

楽屋でスマホ片手に

適当にケータリングをつまんでいると

弁当を頬いっぱいに詰め込んだ豆が

隣に腰を下ろした。

豆「もう（人1）さん泣かせちゃダメですよ

ボロボロ泣きながら純喜くん探して

街、さまよってたんだから｣

純「悪かったって(笑)

ありがとな、（人1）連れてきてくれて」

奨くんから後に聞いた話だけど

部屋着にエプロンつけたまま

家を飛び出した（人1）を

豆と景瑚が街で見つけて

病院に連れてきてくれたらしい。

豆「俺ずっと思ってたんだけどさ…

なんで2人、結婚しないの？？」

口にごはん粒つけて

ハムスターみたいに頬を膨らませた豆が

俺の顔を覗き込む。

（人1）と無事に仲直りした1週間前

結婚のことには触れないで

結局（人1）がアメリカに行くことだけ

2人で答えを出した。

（人1）も俺と同じ気持ちだったことは

（人1）の話を聞いて十分に分かったし

あと2.3ヶ月もすれば

（人1）は日本を発つ。

別に結婚はあの時の俺が勝手に先走って

始まった話だっただけだから

今からどうこう

考えるものでもないと思っていた。

純「俺も俺でいろいろせなあかんし、

（人1）も（人1）で忙しいねん」

（人1）の留学のことは

まだメンバーに話してないし

そもそも結婚するとした時点で

メンバーや事務所と話し合ったりと

俺にはやらなきゃいけないことがたくさんある。

全て詳細に話すわけにもいかないから

適当にあしらった。

だけど（人1）と話をした1週間前から

胸残るこのモヤッとした気持ちが

まだ晴れた訳では無い。