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(人1)「純喜が大好きな歌を仕事にして

世界中いろんな所で歌ってる姿見て

"あぁ、人は好きなことができるとき

こんなに綺麗に輝けるんだ"って思ったの」





「大学の時に叶わなかった夢、

時間はだいぶ経っちゃったけど

今、こうやってこんな形で

叶うチャンスがある事は凄く嬉しい。

せっかくもらったチャンス、無駄にしたくない

純喜みたいに私も、

今よりもっと綺麗になりたい。輝きたい。」






どこかに不安さを感じるけれど

夢を語る彼女の表情はとても美しい。





活力のみなぎるその表情に

釘付けになっていると

(人1)はポケットから指輪を出して

もう一度左手の薬指にはめた。






「だけど…純喜といることも諦めたくない

夢を叶えにいきたい気持ちと同じくらい

純喜と一緒にいたい。

その気持ちに折り合いを付けることが

なかなか出来ない…」




細く綺麗な脚を抱え込んで

(人1)はそこに顔を埋めた。

俺がここに来るまでも

相当悩んでいたのだろう。

パンフレットには開いた折り目が

何重にもついている。








1年、彼女に会うことができない。

それはきっとたまらなく寂しいこと。

あの家に1人で帰ってきて

1人でご飯を食べて1人で寝床に入る。

毎日2人で賑やかに暮らしてきたから

そんな暮らし、全く想像できない。






だけど、

JO1になったあの瞬間。

会場に響く歓声と

一緒に頑張ってきた仲間に抱きしめられる

暖かいあの感覚







夢が叶った瞬間の喜びを俺は知ってるから。







ステージから見える景色も

会場に響く自分の歌声も

好きなことをしているときの

あの輝く景色と心躍る感覚は

俺はよく分かるから。




(人1)もそうであってほしい。

彼女の努力が誰かから認められる。

彼女の夢が叶う。

それは俺にとっても最高の幸せだから。

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作者名:しろごはん | 作成日時:2023年7月8日 12時

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