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純喜side
2人とも玄関先で泣きながら
抱きしめ合ってるってだいぶ変な光景やと思う。
涙のあとを服で拭って
(人1)は俺の手を引いて部屋へと向かう。
純「おじゃましまーす」
久しぶりに上がる(人1)の実家
最後にここに来たのは高校生くらいだろうか。
学校帰りにここに来て
(人1)の母さんと3人で食卓を囲んだ
あの頃が酷く懐かしい。
(人1)「適当に座ってて、お茶入れてくる」
純「おう、ありがとう」
さらに懐かしさを感じさせる
(人1)の部屋に通される。
あの頃とは何も変わらない
白を基調としたシンプルで
清潔感溢れる部屋が(人1)らしい。
適当に座ってて、とは言われても
なんだか落ち着かなくて
窓のそばに置かれた勉強机の椅子に腰を下ろした。
純「なんやこれ…」
彼女がいない間にいろいろと見るのは
ちょっとやばいやつかもしれないけど
机の上に置かれてた書類に目がいった。
純「英語教育…」
長ったらしい文字の羅列で目がチカチカするけど
一緒に置かれてたプリントを見れば
「県内推薦教員」と書かれた欄の1番上に
(人1)の名前があった。
純「すっご…」
それこそメンバーには言ったことないけれど
(人1)はかなり頭が良い。
高校から大学への進学は
部活推薦で行った俺とは違って
学業推薦で合格したし、
入学してからもTOEICなんて
聞いたら目ん玉飛び出るくらいの点数取ってた。
昔から毎日忙しくしてるけど
チャーミングで人当たりが良くて
やることは決して手を抜かない。
努力で掴み取った推薦だと思う。
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作者名:しろごはん | 作成日時:2023年7月8日 12時