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校「アメリカに1年。

費用は教育委員会が全額負担。

保険も準備されてるし

帰国後の昇進も約束されてる。

悪い話じゃないでしょ?」






留学への憧れを捨てたわけではないけれど

話が急すぎて頭がついてこない。

パンフレット片手に思考停止してしまう。














校「…評価されたのは英語力だけじゃない」


(人1)「どういうことですか??」









校長先生が膝に肘をついて

私に視線を合わせる。





校「君の人間力。

あれだけの怪我を負っても

再び現場で活躍する力強さ

みんなから愛される人間性。

その芯のある人間力が

教育委員会で評価されたんだ」










あの大怪我からここまで立ち直れたのだって

ほぼ、お母さんや純喜の支えのおかげなのに。







推薦してもらったにも関わらず

私なんかが…という気持ちが出てきてしまう。















でも、それよりも先に頭に浮かんだのは

純喜の姿だった。














"結婚したい"











病院着に身を包んで

しっかりと私の目を見てそう言った

純喜の表情が脳裏に蘇る。











家事もそこそこに家を出てきたし

それよりも今日から

自宅療養の彼氏をほったらかしの今の私。










とてもじゃないけど

この場で決断を出すのは出来なかった。

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作者名:しろごはん | 作成日時:2023年7月8日 12時

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