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純「てかさ、いつ歩けるようになったん」







少し落ち着いてきた彼女を抱きしめたまま

ずっと気になってたことを聞いてみる。















(人1)「………今日の午前中に車椅子外れた」












身体を離して

拗ねた子供みたいに頬を膨らましながら

答える彼女はたまらなく可愛い






歩けるようにはなったけど

足への負担が一気にかかるのを防ぐために

適宜、杖は使わないといけないらしい。












事件に巻き込まれてから約3年。

やっとここまで戻って来ることができた。

言葉にするのは難しいけれど

晴れ晴れした気持ちというか

心がじんわりと暖かくなるのを感じる。









(人1)「わっ、あぶない」










今度は俺がさっきの(人1)みたいに

勢いよく(人1)に向かって抱きつく。













純「俺、今めっちゃ嬉しい。幸せ。」





(人1)「なんで??」
















純「(人1)がどんどん元気になっていって

俺はこんなに想われて、愛されて

これ以上に幸せなことってないやん」











感じる幸せを噛み締めながら

(人1)を抱きしめたまま

ゆらゆらと揺れる。
















(人1)「あ、私言いたいことある」










流れる甘い空気の中

何かを思い出した彼女は閃いたように

俺の腕から抜け出す






良い歳した大人が

2人とも靴を脱いでベッドに向かい合って座って

傍から見たらだいぶ変な人に見えるだろう。
















(人1)「純喜…ありがとうね」






小さくて白い綺麗な手で

俺の手を取ってギュッと握る。









純「なしたん、そんな顔して(笑)」









俺の手をニギニギしながら

ん〜ってうじうじしてる目の前の彼女に

俺は特段、何かをしてあげた記憶はない。











(人1)「純喜はあんまり過去の話するの

好きじゃないかもしれないけどさ…」




純「ええよ?言うてみ??」




俺がそう言うと

よし!と言わんばかりに

勢いよく顔を上げて

その視界で俺をまっすぐに捉える







(人1)「奨くん達が

3年前の純喜のこと教えてくれてさ」



「なんか…なんていうんだろ

もし、私が純喜の立場にいたら

絶対耐えられなかったと思うんだよね」

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作者名:しろごはん | 作成日時:2023年7月8日 12時

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