時を超えて君に…【白岩瑠姫】 (ページ12)

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𝐼𝑛 𝑎 𝑛𝑖𝑔ℎ𝑡𝑚𝑎𝑟𝑒 𝐼'𝑣𝑒 𝑛𝑒𝑣𝑒𝑟 𝑠𝑒𝑒𝑛. ページ12

瑠｢…｣

見慣れた自分の部屋とはかけ離れた

全くの見ず知らずの場所

寝起きで働いてない頭も相まって
得体の知れない恐怖に襲われる。

全身の毛が逆立つような気分になって身体が硬直した。

ﾋﾟﾋﾟﾋﾟﾋﾟﾋﾟﾋﾟﾋﾟ⋯⋯

突然鳴り響いたアラーム音に思わず身体がビクッと大きく反応した。

ただ、アラームより早く目が覚めただけだ。

だいぶ寝ぼけてたな。

顔を洗いに行こうと思って部屋のドアに手をかけた。

ｶﾞﾀｯｶﾞﾀｶﾞﾀｶﾞﾀｶﾞﾀ

瑠「あれ…開かない……」

どれだけドアノブを回しても、
扉を押してもビクともしない。

昨日何かぶつけたりしたっけなんて思ってた俺がいかに寝ぼけていたかをその後すぐに思い知る。

「ｺﾞﾙｧｧ!!!!!!!うるせぇぞ!!!!!」

聞いた事のない男の怒鳴り声がして思わず扉から後退りして手を引いた。

ドスドスと次第に大きくなってこっちに近づいてくる足音にとてつもない恐怖を覚えて足の力が抜けてへたり込む。震えが止まらない。

瑠「………え？」

壁を背にへたりこんだ拍子に床に落ちたカレンダーを手に取ったとき俺の頭は真っ白になる。

だって俺が手にしたそのカレンダーは…

瑠「…2016年…………？」

10年前の3月を示しているのだから。