QuizKnock"ライター"の伊沢です ３

Side：Sou . Mizukami ページ45

水「川上ってスマホにストラップ付けるタイプの人だっけ」


綺麗なストラップが川上のスマホケースにぶら下がっているのがふと目に止まる。

伊沢さんも気になっていたようで俺の質問に続くようにして口を開く。


伊「Aとお揃いじゃね？」

鶴「お、いいね〜」


伊沢さんの発言に鶴崎は嬉しそうに楽しそうにニコニコと笑う。

そりゃあ俺も応援はしてるけど鶴崎は別格で2人を見守っている気がする。ファンかよ。


川「Aがくれたんです。｢志賀さんが私と川上さんにって買ってくれたんです｣って言って」

鶴「めちゃくちゃいい人」

伊「Aもっと喋り方可愛いだろ本気で真似しろよ」

川「伊沢さん水飲んで黙っててもらっていいですか？」


先程のことがあったからか伊沢さんが大人しく水を飲むのを横目に川上の手の中で揺れる宝石を観察する。

綺麗な青色でごく1部だけ金色っぽい。なんという宝石だったか何故か出てこない。


鶴「それなんだっけ、ラピスラズリ？」

水「あー、それだ」


鶴崎の発する宝石の名前に反応する。和名だと瑠璃、9月と12月の誕生石。モース硬度や屈折率まで覚えているのに見ただけじゃわからないものだなと思った。


伊「Aと志賀の行ったとこってそれ有名なとこだっけ？」

川「別にそうでもないんじゃないですか？ 河村さんにチケット見せてもらいましたけどそんな事書いてませんでしたし」

鶴「じゃあなんでなんだろ」


気になった鶴崎と伊沢さんはスマホで調べ出す。川上は右手でスマホを持ち左手でそのストラップをいじる。俺はそんな3人をお酒を飲みながら眺める。


鶴「Aちゃんの誕生日って9月でしたっけ」

伊「いや、3月」


そうか、12月は川上だから9月がAちゃんだったらラピスラズリなのも納得だ。まぁ、違ったわけだけど。


伊「あ、これかもしれん」

鶴「わかりました？」

伊「だとしたら志賀マジでイケメンすぎる！」


伊沢さんがスマホの画面を鶴崎の方に向ける。俺もそっと覗き込む。あー、なるほど。


川「？ わかったんですか？ 何でした？」

伊「ラピスラズリ、石言葉が"永遠の誓い"、"愛"だって」

鶴「俺の調べたサイトだと"幸運"、"知性"って意味もあるらしい」


こんな事を言うのも恥ずかしいがまさに2人っぽい。言ってはないけど。

永遠の誓いなんて言葉も早すぎる気がするが別に遠い訳でもないと思う。

俺らにも幸運が来ているらしい。こんなにもニヤニヤした珍しい姿の川上が見れたのだから。

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