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呟きを終えた後、上手く動かない腕を頑張って下げ首を動かし川上さんの方を見る。
多分漫画とかだったらギギギって効果音がついているくらい緊張で体が動かなかった。
川「大丈夫やって、な?」
同じくスマホから目を離した川上さんと視線がぶつかる。私の不安な気持ちが表情に出ていたのか優しく笑うと、そのまま片腕を伸ばし雑に私の頭を撫でた。
「は、はい……」
川「もしなんかあっても、視聴者さんに反対されても、認めてもらえるように2人で頑張っていこ」
「……!! はい!」
2人で話していると私の向いている向きとは違う方から大きめの咳払いが聞こえた。
そっちを向くと眉間に皺を寄せた拓司の姿があった。
川「あ、いたんですか」
伊「ねぇ! 福良さん! 最近、というかAと付き合いだしてから川上調子に乗ってない!?」
川上さんと私が拓司の方を見ると川上さんが口を開き、それを聞いた拓司がなかなかに大きな声を上げながら川上さんを指さし福良さんの方を向く。
福「んー? そんなに変わらないんじゃない? Aちゃんと付き合ってるからって言う理由で伊沢が川上を敵視してるからそう感じるんだと思うけど」
伊「俺が川上に嫉妬してるみたいな言い方!!」
福「してるじゃん」
伊「してない! 川上! 断じてしてないからな! 調子に乗るなよ!」
福良さんと話していたところを突然川上さんの方を向き川上さんを指さしながらまた、なかなかに大きな声を出す。
川「別に調子には乗ってないですけど」
伊「余裕ぶりやがって……!!」
悔しそうな顔を川上さんに向けて地団駄を踏む。他の部屋にも聞こえるくらい大きな音やめて……。
福「呟いてすぐで悪いんだけど動画どうしよっか」
「どうしよっか、と言うのは……?」
「お付き合いしています」「よろしくお願いします」だけじゃダメということでしょうか。
福「Aちゃんと川上は出るでしょ? 2人だけで大丈夫? なんとなくでいいとは言ったけど改まった感じで撮影する? それとも緩く本当に日常みたいな感じで録る?」
「う、えぇと……」
川「真面目な感じで録るとAも俺も緊張しちゃうんで緩くでいいですか」
嘘だ、川上さんが緊張するわけない。するかもしれないけど私ほどじゃないだろう。私に合わせてくれているんだ。……かっこいい。
伊「日常っぽくするんだったら俺も出る! 2人では録らせんぞ!」
川「いいですよ。お願いします」
伊「なんか川上の方が大人じゃね?」
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ショコラ(プロフ) - Rukaさん» はじめまして!私も誰かと共通点があると嬉しいです!宇治原さんは伊沢さんが憧れるほどのクイズプレイヤーですもんね……!!この作品を読んでいただきありがとうございます!頑張ります! (2019年8月23日 14時) (レス) id: ce9cfeac66 (このIDを非表示/違反報告)
ショコラ(プロフ) - 松宮カナメさん» はじめまして!コメントありがとうございます!優しいお言葉ありがとうございます!!これからは「更新されてない?おかしいなぁ」くらいには更新ペースを上げたいと考えてはいますので応援コメントを糧にもっと頑張りたいと思います! (2019年8月23日 14時) (レス) id: ce9cfeac66 (このIDを非表示/違反報告)
ショコラ(プロフ) - ゆみさん» コメントありがとうございます!!占ツクナンバーワンですか!?ライター伊沢占ツクナンバーワン!!とても嬉しいです!たくさんある作品の中から私のこの作品を読んでいただきありがとうございます!!完結まで頑張りますので応援よろしくお願いします! (2019年8月23日 14時) (レス) id: ce9cfeac66 (このIDを非表示/違反報告)
ショコラ(プロフ) - ぽぽにょさん» はじめまして!そんなこの作品がまだまっさらな時から応援していただけていたとは嬉しいです!更新ペースは当初に比べると落ちまくりですが頑張りますのでこれからもよろしくお願いします! (2019年8月23日 14時) (レス) id: ce9cfeac66 (このIDを非表示/違反報告)
ショコラ(プロフ) - しぐれさん» ありがとうございます!!最近は夜の更新が多くなっている&更新しない日が多くなっているということで生活習慣から外れてしまっているかも知れませんがこれからも見ていただけると嬉しいです……!! (2019年8月23日 14時) (レス) id: ce9cfeac66 (このIDを非表示/違反報告)
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