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卵とレンジで温めて食べられるタイプのご飯と鮭フレークとゼリー、OS-1と風邪薬が入ったレジ袋を左手に。鶴崎さんから送られてきた住所をGoogleマップに入力したスマホを右手に歩き川上さんの家にたどり着く。
スマホをポケットに仕舞い、数分ドアチャイムに手を伸ばしたり降ろしたりを繰り返した後決心しボタンを押す。
扉の奥から微かにピンポーンという軽い音が鳴るのが聞こえる。
これで出なければマンションの管理人さんに直談判し鍵を借りる覚悟まではできてる。
そんなことを考えているとガチャっという鍵の開く音が聞こえた数秒後、ゆっくりと扉が開いた。
「川上さん……?」
僅かに開いた隙間から覗き込むと髪がボサボサでマスクを付けラフな格好をしたザ・病人という感じの川上さんが眠たげな目でこちらを見つめていた。
熱ピタを買うのを忘れたことに道中気づいたが急いでいたためそのまま来てしまったけれど額に白く四角い物が貼られているのを見て安心する。
川「……A?」
「そうです。Aです。突然お邪魔してすみません」
川「ごめんやけど……風邪ひいとるから、今日は、」
「わかってます。知ってて来ました。帰れと言われましても帰るつもりはありません! ごめんなさい失礼します!」
風邪をひいた川上さんによる弱い力で抑えられていた扉は簡単に大きく開く。
川上さんが目を見開いているうちに玄関に足を踏み入れる。
「今日は自己中でいきます。川上さんは大人しく寝てください」
川「なんでそんな、やる気なん……」
「お話も川上さんがベッドに入ったらさせていただきます!!」
足取りが怪しすぎる川上さんの腕を持ち自分の肩にかけて川上さん案内の元、寝室へ向かいゆっくり歩く。
最初は抵抗していた川上さんも寝室に近づくにつれ私に体重をかける。それほどしんどいんだ……。
腕を肩にかけたままゆっくりとベッドに座らせて寝てもらう。
「住所は鶴崎さんに聞かせていただきました。他に質問ありますか?」
川「なんで、俺が……風邪ひいてるって知ってたん……」
「LINEを貰いました」
川「伊沢さんから……?」
「川上さん本人からです。拓司に送るつもりだったんですか?」
眩しくないように画面の明るさを調節してLINEを開き川上さんとのトーク画面を見せる。
川「ほんまや……ごめん……」
「謝らないでください。私からも質問2つほどいいですか?」
川「おん……ええよ、」
とても心配になる弱々しい返事をする。
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ショコラ(プロフ) - Rukaさん» はじめまして!私も誰かと共通点があると嬉しいです!宇治原さんは伊沢さんが憧れるほどのクイズプレイヤーですもんね……!!この作品を読んでいただきありがとうございます!頑張ります! (2019年8月23日 14時) (レス) id: ce9cfeac66 (このIDを非表示/違反報告)
ショコラ(プロフ) - 松宮カナメさん» はじめまして!コメントありがとうございます!優しいお言葉ありがとうございます!!これからは「更新されてない?おかしいなぁ」くらいには更新ペースを上げたいと考えてはいますので応援コメントを糧にもっと頑張りたいと思います! (2019年8月23日 14時) (レス) id: ce9cfeac66 (このIDを非表示/違反報告)
ショコラ(プロフ) - ゆみさん» コメントありがとうございます!!占ツクナンバーワンですか!?ライター伊沢占ツクナンバーワン!!とても嬉しいです!たくさんある作品の中から私のこの作品を読んでいただきありがとうございます!!完結まで頑張りますので応援よろしくお願いします! (2019年8月23日 14時) (レス) id: ce9cfeac66 (このIDを非表示/違反報告)
ショコラ(プロフ) - ぽぽにょさん» はじめまして!そんなこの作品がまだまっさらな時から応援していただけていたとは嬉しいです!更新ペースは当初に比べると落ちまくりですが頑張りますのでこれからもよろしくお願いします! (2019年8月23日 14時) (レス) id: ce9cfeac66 (このIDを非表示/違反報告)
ショコラ(プロフ) - しぐれさん» ありがとうございます!!最近は夜の更新が多くなっている&更新しない日が多くなっているということで生活習慣から外れてしまっているかも知れませんがこれからも見ていただけると嬉しいです……!! (2019年8月23日 14時) (レス) id: ce9cfeac66 (このIDを非表示/違反報告)
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