以下番外編 新人 ページ13
ＮＯ side
耳に付けたインカムから音割れしそうなほど低い声が響く
gr『ジュリア!!遅刻してるぞ!!』
jra「すまない!!容態が急変してん」
会議室の扉を開け放った白衣を着崩した女
tn「やから、それを連絡せいっちゅう話を何回したら治るんや？えぇ？」
jra「トンちゃんは血圧高そうやな」
鬼の形相をしたトントンと正座をするジュリア
見慣れた風景なのか爆笑している幹部
tn「俺の話とちゃうわ!!なんの為のインカムやねん!!」
jra「トンちゃんやって、寝ろ言うてんのに寝ぇへんやんけ。しんぺいさんが睡眠薬盛ったろうかって検討しとったで。何回私が止めた事か分からんわぁ」
ニヤリと笑い口に手を添える
あながち嘘でもないその言葉はトントンを折るには十分だったらしい、
tn「…座ってええわ」
jra「ん、ありがとうな」
ジュリアが席に着くとニコニコと笑う瓶底メガネの新人を見ると後輩と目が合った
ジュリアはブーイングが巻き起こる中、昨日の夕飯を思い出した
gr「また新しく幹部入りする奴がいる。明日の朝、10時に顔合わせをするから遅れるな」
普段は騒がしい部屋がグルッペンの声で静まる
kn「アイツか!!」
tn「あいつやな」
何人かの顔が納得している
ジュリアは重症患者を担当しているため脳内でカルテを捲っていた
集中し過ぎたせいか箸が止まるジュリアは後輩に面倒を見てもらっていた
syp「ジュリアさん、考え込むんもええですけど食べてからにして下さい」
jra「そうね」
syp「話は聞いてました？」
jra「新人の話やろ？」
呆れ顔のショッピに首を傾げる
syp「明日の10時に集まるんすよ。遅れないで下さいよ」
ジュリアが見事に遅れたのでショッピはかなり不満そうな顔をしながらジュリアを見ていた
chi「新しく幹部になりました！チーノです！よろしくお願いしますね、先輩」
jra「遅れてしまって済まなかった。女医のジュリア、具合が悪くなったら真っ先に医務室にきてな」
tn「お前の性格の悪さは暴いたるからな!!」
chi「徐々に出してくねん」
jra「トンちゃん、血圧高いんちゃう？測っとく？」
道具をバッと広げて測ろうとすると手を抑えられた
tn「測らんでもええわ!!」
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