戦う軍医の長期任務【我々だ】 (ページ49)

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四十八戦ページ49

ＮＯ side

唖然という言葉が1番合うのではないかという顔に笑うジュリア

戻ってしまった声に変声機は不必要だと投げ捨て
少しだけしていた化粧を落とし
黒く短髪のウィッグを取って、纏めていた髪を下ろして少し手で整えれば
彼らが死んだと思っていた医師に早変わりする

jra「久しぶりやね、外道ちゃん。さあ続きを始めよか？」

htr「なんで生きて…」

jra「私にも分からんよ、って言うたらどうするん？」

微笑むジュリアは血濡れの死神。優しく強かった軍医の姿では無い

htr「それは…！危な」

突然、凶器を振り上げた総統がジュリアの後ろに現れた

jra「バレへんとでも思っとんのか。話しとるやろ、邪魔せんといてくれます？」

回し蹴りをした後、うつ伏せに倒れた総統を足で転がした
どこからか取り出した銃の標準を総統の胸に合わせて撃ち込む

zm「ちょ、死ぬぞ？」

jra「死なん、急所は外してある。それにコイツに死ぬ権利は無いんよ」

総統「ハッ、権利？お前の薄汚い…仲間達の件か？お前の両親の件か？」

jra「お前は国民の怒りを身に受けるんや。それまでにお前を待つのは無やからな」

口を開こうとした総統の傷口を踏みながら無線機を取り出し、医療課に繋ぐ
総統が苦しみもがきながらもナイフを握り、ジュリアに突き刺そうとし、左腕を折られる

jra「外傷？胸部損傷，顔面強打，顎も割れとるかもな。はよこんと出血性ショックで死ぬで。あ、すまん。左腕の骨折も加えといてな」

仰向けに転がした総統の左腕を投げ捨てると服に付いた赤を拭き始める

os「ジュリア、なんでこんな事してん。軍には何も関係なかったやろ？」

jra「あの約束した日の次、戦争が始まったやろ。総統が変わって、全部ひっくり返ってん国の方針が。裕福な家庭の子供は頭脳が優れとったら軍医を目指すのが主、村民なんかは15になったら軍行き。街や村の医者は全て国に仕えんと免許剥奪。反乱なんて起こそうもんなら次の日には村に軍がきて家も人も焼いてく。若い男や働き盛りの男は皆軍で女が家を守る時代になったんよ」

kn「国外への逃亡は？」

jra「国の許可証がない限り国境は渡れんし、軍が張っとった。まずまず両親が医者やったから軍に徴兵されて居らんかった」