四十四戦 ページ45
ＮＯ side
国の外れの村
荒廃した畑
家中から女子供がジッと声をあげずに見つめる先には国境
その手前側に白い軍服に金の装飾を揺らした男が立っており、その後ろに何百という兵
日が顔を見せる瞬間を待っていた
jra「白兵戦になるとはなぁ。中々辛いものがある」
「しょうがないだろ」
ジュリアが口を開こうとした瞬間山から光がもれ、暖かく感じた
兵士と共に走り出す
ジュリアは敵兵の中に帽子に豚を付けた敵将とユニホームのような服をきた明るい金髪の陸軍大将を見つけた
影に視線を走らせれば緑のパーカーが見える
ジュリアは黄色い敵将の前に群がる自軍を抜き去って刃を凪いだ
sha「お前が死神か!!」
jra「久しぶりだね。護衛殿」
死闘の中話し続ける。武器を合わせて、火花が散って、笑いながら。宛ら映画のワンシーンだった
どさくさに紛れて攻撃を仕掛ける雑魚に見向きもせずに
横目に明るい金髪を見つけるとシャオロンのスコップを左腕で受けて下がった
jra「Bye？」
さっきまで横に控えていた来の字が近づく
「腕、大丈夫か？」
jra「平気。それよりｯ」
「ジュリア!!ジュリアでしょ？」
家に隠れていた村人の1人が下がってきたジュリアを捕まえる
jra「叔母さん。顔見せられずに申し訳ありませんでした」
「そんな事いいのよ、あなたが無事なら。それよりあの子のこと知らない？朝から姿が見えないの。あなたの所に行ったのかと」
jra「…探しておきます。また今度遊びに来ます」
来の字が無線機で夕闇に連絡を取っている
「俺も会いてぇなぁ。似てんだろ？」
jra「そっくり。最後に会えるんじゃないか？」
「そうだな。楽しみにしておこうか」
争っている兵達に背を向けて歩き出す2人を止めるものは居ない
代わりに攻め込んでいた自軍が戦意を失い武器を下ろして投降した
kn「どうなっとるんや」
武器を捨てていく敵兵を捕らえていく自軍を見つめながらシャオロンに近づく
sha「クソっ!!死神に逃げられた」
kn「お前と対峙しとった男がそうやったんか？」
コネシマは頭の中で白い軍服の男を描く
青紫の目が最後のジュリアを彷彿とさせていた
シャオロンがあった時は黒目だったらしいがあれは見間違いだったのだろうか
sha「コネシマが寄ってきたんが見えたからか、今まで受け流してた攻撃受けて下がった」
kn「そうやったんか…」
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