二十八戦 ページ29
jra side
今回の戦争は祖国が絡んでいると睨んでいる
全くあの総統は正常な判断すら出来ないようだな
α国はうちの属国、どうせけしかけたのだろう。
容易に想像できる
zm「ジュリア、眉間にシワ寄ってんで」
いつの間にか寄っていたシワを伸ばすように眉間を揉む
jra「これからの怪我人の増加を考えると…」
顔に出ていたか。イフリートも不思議そうに首を傾げている
大丈夫の意味を含めて頭を撫でてやると目を瞑り気持ちよさそうに擦り寄ってくる
可愛いな君
zm「今回は大して犠牲も出んと思うし、出させんから安心し」
jra「そういや、ゾムちゃんは書類片付けてる？」
zm「俺は期限守っとる。守っとらんのはシッマとシャオロンやろ。あと大先生」
指をおって数えるゾム
そんなにいるのか…
トンちゃんが徹夜する訳だ
jra「ちょっと3人の所に行ってくるよ」
zm「ジュリア、顔ヤバイで。せめて真顔で行ったれ」
jra「あぁ。コネシマとシャオロンは演習場だね？」
zm「多分な。名前、呼び捨てになっとるぞ…」
jra「失礼するよ」
zm「俺が言った事なんも直ってなかったけどええんか…？」
演習場が近づくとともに聞こえる内ゲバの音。これも書類を増やす原因となっているのだ
今日は特別な様で畑を荒らされたらしきひとらんらんがコネシマとシャオロンを追いかけていた
sha「ジュリア先生!!助け……ﾋｯ」
kn「シャオロン、何にビビッて……おぉ。」
ひとらんらんから解放されようとジュリアに近づく2人はジュリアの顔をみて固まる
jra「やぁ、仕事が終わっていないのに演習とは随分と熱心なようだね。コネシマにシャオロン」
htr「ちょ、ジュリア。顔顔。男装してる事忘れてない？全部見えてるからね？」
そうか、私の顔を隠す紙がないのか。
だからゾムちゃん達は引いてるわけだ
htr「気づいてる？すっごい顔してるからね？」
jra「えぇ。目が死んでいるとよくアリーチェに言われているから」
死んでハイライトの入っていない目は開いたまま口元だけが柔らかく微笑んでいる
あまりにもアンバランスな表情に全員が恐怖を感じる
jra「さて、私が相手をしましょう。私が勝ったら書類整理のために書斎に強制連行します」
楽勝だと全員が思っていた
jra「少々本気で行かせてもらいます。ナイフ借ります」
ナイフを軽く握った彼女は別人だった
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