二十七戦 ページ28
jra side
jra「戦争ですか…」
戦争という単語に思わず書類を書いていた手を止め、しんぺい神の方向を向く
snp「うん、α国から宣戦布告。兵力的に圧勝できるからすぐ終わると思うよ」
jra「バタバタする事になりそうですね。戦地に赴く事はあまり無いでしょうが」
snp「そうだね。怪我人０なんて不可能に近いから」
道理でゾムやコネシマ、シャオロンなどの近接部隊が楽しそうにしていた訳だ
動いていないと死んでしまいそうなあの3人は戦争を待ち侘びていた様にも見える
jra「アリーチェの新作を試す機会になりそうですね」
snp「だからアリーチェちゃんまでウッキウキだったの？」
jra「多分…程々にしろといつも言ってるんですがね」
戦争という事は我々国の軍事力や作戦などを事細かに知るチャンス
裏切りは戦争が終わる直後あたりになりそうだな
snp「さーて書類片付けてオスマンの茶会に出席しないと」
jra「私もゾムちゃんと約束があるので早めに片付けなければ」
少しだけ衣擦れの音がした
zm「チーッス!!ジュリア、迎えに来たで」
snp「ゾム!!ちゃんとドアから入ってきてよ」
ダクトから降りてきたゾムに驚いたしんぺい神が書類の山を崩す
zm「すまんすまん。でもめんどくさいやん」
jra「早くないかい？ひと段落ついたら行こう」
少し待っていて欲しいと伝えると大人しく隣に椅子を引っ張ってきた
集中してやれはすぐ終わる仕事だから
zm「なぁ、まだ？」
jra「あとちょっと」
zm「そう言って一時間経ってるで」
ほんとにあと少しで書類書き終わるから。ひと段落つくから
jra「うん」
zm「…構ってぇや」
jra「うん、後で」
グッと背筋を伸ばすとポキポキと音が鳴る
適当に相槌を打っていたゾムは完全に拗ねていて椅子に跨りながらコッチを見ていた
jra「どうした？」
zm「終わったんか」
jra「うん、待たせてすまなかったね。お昼食べに行こうか」
普段はイタズラを仕掛けたり幹部の部屋に忍び込んだりしている彼だが実際は末っ子気質なのかもしれない
なんだかんだ後を大人しくついてくるゾムに内心笑いながら機嫌を直していく
イフリートと遊ぶ頃には彼の機嫌は良くなったようで嬉々とした表情でα国の戦争を話していた
zm「あそこホンマに警備ガバいねんな。侵入すんの楽やったわ」
jra「格下だと聞いたよ」
zm「なんで戦争仕掛けたんか分からんのよな」
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