二十六戦 ページ27
jra side
またこの夢か
茶髪の少年が私の手を引いていく
私が名前を呼ぶと振り返ってふわりと笑う
見る度に違う場面での映像。
大体はこの少年と遊んでいる。
大切な人だった、忘れたくない人だった
はずなのに忘れている
また知らない内に大切な人を失うのだろうか
何故このタイミングで現われるんだ。誰なんだ、君は。
茶髪のウェーブのかかった髪、優しく笑う口元。
頭の回転が早く、口撃が得意だった。
サァァっと霧が晴れるような気がした。
今までの全ての映像がモザイク無しで映っていく
全て私の記憶、憎しみで忘れていた。
大好きな記憶、大切な時間。
全部思い出した。
最初に会った時の違和感はコレだったのか。
オスマン…いや、まんちゃん。
ずっと探してたの？
気づかなくてごめんね。
今すぐにでも飛び出してまんちゃんに会いたい。今までのこと全て話したい
もう、手遅れだ。敵同士になってしまった。
私はもう＿＿＿＿から。
私はこの記憶を利用してでもアイツを
だから、マンちゃん。
もう少しだけ待っててな
全部終わったらまた、褒めてよ
jra「おはよう、マンちゃん」
os「おはよ、ジュリア。朝食食べに行かん？」
jra「行く。マンちゃんと朝食を食べるなんてあまりないからね」
os「お互い忙しいからな」
jra「そうだね」
天井から足音が聞こえる
ゾムちゃんかな？
zm「チーッス!!なんでオスマンがジュリアとおんねん。朝、迎えに行ったらおらんし」
いきなりダクトから顔を出したゾムは逆さのまま話かける
jra「おはよう、ゾムちゃん。迎えの件は申し訳ない。マンちゃんと会ったから一緒に食べようかと話していた所だよ」
os「先約は俺やからな」
ゾムちゃんが拗ねそう…
今日の午後は空いていたような気がするし、
jra「今日の午後にイフリートに会いに行きたいんだけど…どこにいるのか分からないから案内役が欲しいんだけど、ゾムちゃんは空いてる？」
zm「空いとる。午後やったら昼飯食ってから行こ」
jra「ありがとう。助かるよ」
やけにご機嫌な様子でダクトに戻っていくゾム
オスマンは複雑な様子でその光景を見ていた
jra「マンちゃん、ご飯食べよう」
そんなオスマンの袖を引いて食堂に向かう。
今日の朝食はフレンチトーストだった気がする。
甘さ控えめにしてもらおうか
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