十三戦 ページ14
os side
最初に見かけた時はシャオロンを治してくれた女医さんくらいにしか思っていなかった
だが話してみればどうだろう
そっくりだったのだ
ずっと探していた俺の可愛い可愛い幼馴染みに
顔は紙でほとんどを覆われていて確認出来なかったが確かに似ていた
幼少期の幼馴染みの記憶は
青紫の目に腰ぐらいまであった黒に深緑のグラデーションの髪
彼女は顔は幼かったが賢く冷静だった
だが、俺には可愛らしい微笑みで「まんちゃん」と呼びながら後ろをぴょこぴょこと着いてきていた
戦争であちらの町に徴兵令が下ってからは会うことも出来ず生き別れた
そんな彼女を俺は
Ｆ国軍の情報を洗ったがそれらしい情報は見つからなかった
その理由は簡単でジュリアという幼馴染みの名はよく使われる名前だったから
大先生の彼女にも２,３人ジュリアという女がいた
最初に聞いた時は大先生に殴り掛かる所をトントンに止められ、彼女のジュリアという女に会った程だ
必死に探していただからこそロボロから女医の出生を聞いた時は目が飛び出るかと思った
ジュリアと同じ故郷。
女医さんは俺の事を知っているような事はなかった
唯一知っていたのは俺の役職と名前
国民なら誰もが答えられる。まさに模範解答だった
彼女は忘れているだけかもしれない
俺は覚えているジュリアとした約束を
os「ジュリアだけは絶対守ったる。どこに居ても見つけたるからな」
「うん、ありがとぉ。私もまんちゃんの事絶対忘れへん」
人違いなんか？
それとも忘れてるんか、ジュリア
俺はお前の1度も忘れた事あらへんよ
忘れてるんやったら思い出してくれ
ずっと探しとったんや
昔みたいに話そうや
os「1回でいいから、マンちゃんって呼んでくれん？女医さん」
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