一戦 ページ2
jraside
「クルデーレ様!!総統閣下様より緊急招集です!!」
jra「君、声量を下げろ。ここは医務室だぞ」
「申し訳ありません」
チッ!!お飾り総統め
毎回部下を使って呼び出すのはやめて欲しい。なんのためのインカムだと思っているんだ
jra「君、ノービレに伝言してくれないか。総統室に来いと」
「はっ!!」
サッといつもの白い軍服に着替え、黒い上着を羽織る。流石に手術着に白衣で総統閣下に会う訳には行かない
長い廊下を進み一際目立つ立派な扉をノックする
jra「クルデーレです」
総統「入れ」
私の部下であるノービレは先に着いていたようだ
私が総統閣下の前に立つと私の斜め後ろに落ち着いた
jra「如何致しましたか？」
総統「明日、我々国の外交官が訪問しに来る。その補佐を君達に任せたい。本来なら外交官の仕事なのだが、相手の目的は我が軍の死神…つまり、君だ」
なるほど。表向きには外交をしに来るが、本来の目的は私に会いに来ることだと言う訳か
そこまで分かっているのならわざわざ見せびらかす様な真似をしなくてもいいんじゃないか？
まず、外交で総統閣下に会い来るような事は無いのだが…
そこまで友好的な関係を築いていたのか？
そんな考えが顔に出ていたらしく総統が思考に口を出す
総統「外交官から聞いていないのか？元々我々国はお前を目当てにあちらから近付いてきたんだ。今回の外交で5回目、そこそこの信頼を築いている」
つまり私をダシに使った訳だ。中々勝手な事をしてくれる
jra「そうでしたか」
自国、F国はかなりの医療大国。
外交も1度くらいならしていると思ったがよくそこまで引き伸ばしたものだな
我々国の外交官はかなりのやり手だと聞いている
まぁ、我々軍が私に辿り着いているので上手く転がされたようにも思えるが
大した問題ではない。
私の情報は私が管理しているからな
「当日は男装して貰う。ノービレはどちらでも構わん」
実質No.2の私が女だとバレたくないだけだろうが
優秀な人材を集めて何が悪いんだ。たまたま女だっただけだろう
jra「ノービレにも男装させます。万が一がございますので。分かったね」
ari「はっ!!」
即座に敬礼と返事が返ってくる
総統「あと、外交が終わり次第君達には潜入捜査に行ってもらう。長期任務になる。詳細は後日。下がれ、用は済んだ」
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