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"守ってあげて"
"普通の恋愛が難しい"
私には宮近さんの言葉の意味が分からなかった
なんで、と声を出す前に宮近さんは川島さんの所へ行ってしまった
「ねえ、Aちゃん」
人のいない小さな水槽の前で松倉さんが手招きをしている
そこへ行くと今度は身長に合わない大きな手で私の手が包まれた
『どうしたんですか？』
「俺、Aちゃんの事が好きなんだ。
絶対守るから。
俺と付き合ってくれませんか？」
宮近さんと同じ言葉
"守る"
2人の言葉は同じでも意味は真逆だった
宮近さんの言っていた事に違和感を抱きつつもそれを理解しようとも思わないほど松倉さんと一緒に居たかった
『…私も、好きです』
震えた声を松倉さんは聞き逃す事無く繋いでいた手をぎゅっと握り私のおでこにキスをした
これが私と海斗の恋のはじまり
もし宮近さんの言葉をもっとちゃんと受け止めていれば…と後悔する事になるなんて、今の私は知らなかった
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作者名：あやんちゅ | 作成日時：2021年2月4日 21時
