学校 ページ13
＿
「よしよし、大丈夫大丈夫。
上手いこと出来へんかって悔しかっらな？
また今度頑張ろ！
あっ！！３年生が走ってるは。
先輩たち頑張ってるか見に行って見ようや！」
とりあえず校庭に出る。
花壇の縁に座って暫し休憩。
目の前では、体育祭に向けて
短距離走の練習をする、３年生の知的クラス。
卒業後は、就職する子がほとんどやから
１年生に比べると、断然大人に見える。
「亮はこの学校卒業したらなにするんかなあ？お店のお手伝いかなあ？」
その中でも、作業所で働く子がほとんどやけど
亮は他のことちょっと違う。。
従兄弟のお兄ちゃんがやってるカフェで
お仕事するかもなんやって。
因みに隆平も同じ。
隆平は実家のパン屋さんを
手伝うことになっとるみたい。
その共通点からも、同じクラスにした理由が窺える。
他クラスでは就職に向けて
作業所での実習を取り入れとるけど
今のところこの子らには必要無さそう輩。
「･･･うん」
「そうなんや！ええなあ！
ほんなら、いつか先生もお店行ってええ？」
「バナナする？」
「うん。亮お勧めのバナナ中すも飲んで見たいなあ！」
そんな話をしとったら
亮からはもう注文らしきことを聞かれた。
ほんま気が早すぎるねんて。
まだ少し涙目ながらも
だんだんいつもの穏やかな表情がもどって来た。
「なあ、亮はお兄ちゃん好きか？」
「うん！！」
「どこが？お兄ちゃんのどんなとこが好きなん？」
「ぎゅう！おうた！」
「ぎゅうってしてお歌も歌ってくれんの？ええなあ。
亮は頑張り屋さんやもんな？優しいお兄ちゃんで良かったな！」
「･･･良かったな！」
ちょっと歩いたら、又休んで。
校庭と体育館を１週回れば
亮もすっかり元気に。
帰りに団栗を探して、３つ拾った。
美術の時間を使ってなんか作ろうかなんて話しながら
教室に向かう。
「亮、もう１回トイレ頑張って見よ！」
ちょうど良い機会やからトイレにも連れて行くことに。
リュックの中から、新しいおむつを取り出して、トイレえ。
授業中ってこともあって
当たり前やけど、廊下には誰もおらん。
「どうやろな？今度は上手に出来るかな？」
おむつを下げて、再び便座に座らせる。
不安げに見つめて来る目やけど
もう全然うるんでない。
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ayaka(プロフ) - 蒼乃碧さん» 初めまして、コメントありがとうございます。少しでも、障害や障害者に対する理解が進み、差別の無い、誰に対しても優しい世界になればと言う願いで、書いています。こんな駄作者ですが今後ともよろしくお願いします。 (2019年4月19日 17時) (
レス) id: 64f831f142 (このIDを非表示/違反報告)
蒼乃碧(プロフ) - 初めまして！私にも亮ちゃんとは種類は違えど障害のある娘がいます。安田さんみたいなヘルパーさんが居てくれたらいいのにな…と思いました。 (2019年4月19日 5時) (レス) id: b2e7866667 (このIDを非表示/違反報告)
ayaka(プロフ) - ゆめいろさん» コメントありがとうございます。少しでも、障害理解を深めて頂きたいと思って書いているので、とても嬉しかったです。こんな駄作者ですが、今後ともよろしくお願いします。又リクエストなどありましたら、コメント欄にてお願いします。 (2019年4月4日 16時) (レス) id: 64f831f142 (このIDを非表示/違反報告)
ゆめいろ(プロフ) - 読ませて頂きました。障害のある方との生活やヘルプマークの存在を知ることが出来ました。ありがとうございます。この作品がたくさんの方の目に止まると障害のある方やその御家族さまも生活しやすくなると思いました。偉そうにすいませんでした。 (2019年4月3日 19時) (レス) id: cf352e0ebb (このIDを非表示/違反報告)
yellowレンジャー(プロフ) - ありがとうございました！ (2019年3月29日 13時) (レス) id: 30650f1105 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ayaka | 作成日時：2019年3月18日 15時
