幼なじみの婚約者は転生者でした…？【はめふら】

第13話 妹 ページ14

．





「すみません」

その声と共に、後ろから腕を引かれ、
ポスンと誰かの胸元に寄りかかる。

状況の理解が追いつかず、
少しの間、呆然としていると、

「大丈夫ですか…」

と、また聞こえた。

『え、あっ！すみません！！
ありがとうございます！！』

慌てて体勢を戻して、すぐさま退くと

「ぶつかったのはこちらですから…」

と言う彼。
あぁ、肩がぶつかったのはこの人か…

後ろを振り向いた瞬間。
ソフィアを一目見た瞬間と同じように、
ほぅ…と見惚れてしまった。

人形のように整った綺麗な顔立ち…。

すごく綺麗な人だな…と、
そんなことばかり考えてしまう。

落ち着きがあって、大人っぽさがある。
歳上…かしら。

じー…と見ていたからか、

「どうかしましたか…」

と、また変わらない表情で問いかける。

『…その……ソフィアと
雰囲気が似ているな…と。』

勝手に口から出た言葉に、はっとする。

いやいや、
何故ここでソフィアの名前を出した…

いくら雰囲気が似ていても、
いきなりそんなことを言ったら失礼だわ…

何言ってるんだろ…的なことを
思われてるに違いないわ！

やってしまった……と焦っていると、

「……妹の知り合いですか…？」

第14話 お兄様→←第12話 年上

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す