#16-4 ページ39
エレベーターで最上階まで上がって自分の部屋の前まで行くとそこには１つの影。
え、てか、北斗部屋入ってなかったの？！！
「ほくと！ごめんね、たくさん待ったよね、すぐ鍵開けるから」
そう言って駆け寄り部屋の中に入れる。
「てか、全然部屋の中入っててくれても良かったのに。ジェシーとか樹とか当たり前の様に勝手に入るよ(笑)」
そう言うと、少しだけ、本当に少しだけ顔を綻ばせる。
「さすがに女子の部屋に勝手に入るのは気が引けてさ」
勝手に入って入り浸るバカちんたちに聞かせてあげたいセリフ第1位すぎる。
「はい、これ」
冷蔵庫からペットボトルを取り出しコップにジャスミンティーを注いでソファに座っている北斗に渡して隣に座る。
「…ありがとう。……その、、仕事の時はごめん」
「え、北斗なんか謝ることしたっけ？」
純粋に疑問に思ったことを口に出す。
「いや、その……、楽屋でせっかく声かけてくれたのに冷たい態度とったり、撮影長引かせちゃったり」
ああ！そのことか！
「え、全然気にしないでいいのに！ほんとに！え、まって、もしかしてわざわざそれ伝えるためだけに来てくれた？」
「いや、、…、やっぱりアイドルやってる以上さ、撮影にまで支障をきたすのはよくないよなって、。あとは、その、話、聞いて欲しくて……」
段々と声も小さくなって歯切れも悪くなっていく。確かに、あの北斗がこんな風に言ってくれる機会なんて滅多にない。相当、悩んでて、それでなんとか頑張って私に話す気になってくれたんだろうな。
「うん。聞くからさ、そんな焦んないで大丈夫よ？ゆっくりでいいけん」
そう言って目の前のローテーブルに自分のと北斗のコップを置いて、北斗の手を握ると、北斗が話し始めた。
「……俺さ、SixTONESのことが、、みんなことが好きなのかわかんないんだ。………それなのに、…俺はあのグループに相応しい人間なのかどうかもわかんなくなってきて、、…….。」
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作者名：愛音 | 作成日時：2019年4月4日 12時
