#10-3 ページ19
「うわあああ、！」
「いぇーい！驚かせ大成功！」
後ろを振り返るとそこにはリアル渋谷王子……じゃなくて、長妻怜央くんと、その横には阿部顕嵐くん。
「どう、A、びっくりした？！」
そう言って無邪気に笑う長妻くん。うん、かわいい。改めて思うけどこんなイケメン呼び捨てとか難易度高すぎじゃない？凄いな、この世界の私。
「もう、本当にびっくりしたんだけど！(笑)
……おはよう、……レオ、顕嵐。2人とも早いね」
内心、初めての名前呼びにビビりつつ、フランクに友達に接するみたいに返してみる。
いや、本当に心臓もたない。
「おはよ！俺はまだ高校あるから平日に遅れちゃう分あるしね」
そう言って苦笑いするレオ。
「ながつだけじゃないって。俺もまだ大学入ったばかりだし、それにトラジャとの兼任もあるから。だから、先にきて練習しようってなって。美勇人くんもあと少しで来ると思うよ。」
そう話してくれる顕嵐。2人とも偉いなー。私よりも年下なのに。
「そっか、2人とも本当に努力家だね。2人のそういうとこ好きよ」
そう言って背伸びして2人の頭を撫でる。てか、顕嵐はともかくやっぱレオ大きいな！ヒール履いて背伸びしてギリギリって！(笑)
なんて、やってると2人があまりにも何も喋らなさすぎるから焦る。……やば、やらしかしたわ。つい、高校の時とかに部活の後輩にやってた感覚だしたわ。
空気感！！と思って、2人の名前を呼んでみる。
「えっと、顕嵐、レオ……？」
「っ！……年下扱いするなよ」
「も、もー！いきなりだから、びっくりした！ほら、早くレッスン室入ろう！」
顕嵐には怒られた。そしてレオはどこまでいっても天使。どっちも可愛すぎて弟にしたいなー、なんて考えながらレッスン室に入った。
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作者名：愛音 | 作成日時：2019年4月4日 12時
