8話 ページ9
セ『いえ、大した事ありませんよ。
皆さん申し訳ありませんが此処の片付けと晩餐の準備を
お願いできますか？』
バ『？そりゃいーけどよ。』
セ『私は少々ヤボ用ができました。
あとコレも片付けておいて下さい。』
バ『お、おう？』
セバスチャンが渡したのはディープパイだ。
セ『夕食までには戻ります。』
バ『ん？片付けってこたぁ。
これ食ってい……あれ？セバスチャン？』
そこにはいつの間にかセバスチャンの姿はなかった。
？《すまない、失敗した》
ｱｽﾞｰﾛ『失敗だぁ!?この役立たず共が！
これだからカスはよォ！
テメーらはもういい、一旦戻れ！』
アズーロに電話しているのは先程セバスチャンに銃を向けていたスナイパーの男だ。
？《待ってくれ！邪魔が入ったんだ》
スナイパーが言い訳を始めたその直後……。
？《何だアリャあぁ!?》
ｱｽﾞｰﾛ『!?』
スナイパーを乗せた車の運転手が絶叫した。
ｱｽﾞｰﾛ『どうした、熊でも出たか？』
アズーロは冗談のつもりで言っているが電話の向こうの2人はそれどころじゃない。
何故なら相手は……………。
それを考えて私の口元がニヤけるのが分かる。
？《うわあ！》
？《あああ！》
ｱｽﾞｰﾛ『何なんだお前ら、“キマリ”すぎか!?』
？《もっとスピード出せ‼》
？《無理だ！》
2人の様子が尋常でない事にアズーロはようやく気づく。
？《ダメだ！来る‼》
ｱｽﾞｰﾛ『オイ何がだ!?
冗談はいい加減にしろよテメエらっ
(？《ダメだ！来た……》』
そして………。
？？《《ぎゃあああああああああ‼》》
………………ファントムハイヴ家の執事で悪魔。
セバスチャン・ミカエリスなのだから。
電話の向こうから悲鳴が聞こえそれ以降2人の声は
しなくなった。
ｱｽﾞｰﾛ『……お……い？オイ‼どうしたっ!?』
アズーロが呼びかける中、クスクスと笑い声が聞こえる。
それは倒れているシエルだった。
テ『【とってこい】失敗したの？(ﾆﾔﾘｯ』
いつの間にか現れた少女のその微笑にアズーロは
不気味なものを感じた。
ｱｽﾞｰﾛ『黙れ‼糞餓鬼がァァ‼』
その恐怖を誤魔化すかのようにシエルを踏みつける
アズーロ。
テ『チェックメイト、だね(ﾆｯｺﾘ』
私は怒りを抑えて笑顔を作ると今度は私の入っているはずの檻を思いっ切り投げ飛ばした。
ｱｽﾞｰﾛ『なっ⁉居ない!?!?
おい！猫はどうした!?!?』
テ『私、ここにいるよ？(ﾆｺｯ』
続く (更新停止中)
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