【黒執事】ーファントムファイヴ家の飼い猫ー (ページ6)

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5話ページ6

皆が騒ぐ中、シエルと私は自室へ戻った。
シ『今日も皆、元気で平和だ………』
テ『みゃ〜ん。』
その時、シエルの後ろから手が伸びてきた。
ガバッ！
シ『!?』
その際に私は勢い良く落ちた。
テ『うみゃっ?!』
シエルの鼻に布の様なものを押さえつけた。
シ(しまった………‼)
それは薬のようでシエルは意識を手放した。
私は反撃したがこの姿では無意味で捕まってしまった。
その頃―――――。
馬車の手配を終えたセバスチャンは紅茶とお茶菓子をシエルの部屋へ運んでいた。
セ『坊っちゃん、アフタヌーンティーをお持ち致しました。』
扉をノックするが、いつまで経っても返事がない。
セ『………？坊っちゃん？』
セバスチャンは不審に思い、中を覗く。
セ『‼これはー……』
中は窓が開いており、書類が風で散らばっている。
シエルの姿はどこにもない。
セ『嗚呼……。
　何という事だ……私の坊っちゃんを……。』
セバスチャンの目は冷たく、鋭くなっている。
そして不気味な笑みをはりつける。
セ『一体どこの誰でしょうか……。
　私から坊っちゃんを奪ったのは……。』
場所は変わって、ここはとある屋敷。
？『英国(ｲﾝｷﾞﾙﾃｯﾗ)裏社会の【秩序】。
　逆らう者は絶対的な力で噛み殺す女王の番犬。
　何代にも渡って政府の汚れ役を引き受けてきた
　悪の貴族。
　一体いくつの通り名を背負って一体幾つのファミリーを
　潰してきた？
　世界一のオモチャ工場の王様も
　こうなっちまうと只のガキだな、なぁ？
　シエル・ファントムハイヴ。』
そこに暴力を振るわれ、ボロボロのシエルが
捕らえられていた。
私はというと頑丈な檻に閉じ込められている。
？『人は見かけによらないモンだ。
　まぁ、玩具御殿の王様が子供ってのは妙に
　納得するけどな。』
シ『……やはり貴様だったか。
　フェッロファミリーアズーロ・ヴェネル。』
その男は先程集会に参加していた顔に傷のある男だった。