LDH short story

． ページ34

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「逃げんな…もっとこっち」
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私の考えを見透かしたかのような和希の低い声
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また重ねられた唇は、和希の舌に無理やりこじ開けられて
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『ぁっ…ん、っ…』
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さっき少し火傷した舌が絡められて、思わず声が出た
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治す、ってこういうことだったのか
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火傷して敏感になっているからか、いつもより…感じてしまう
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やっと離れた唇は、気のせいかもしれないけどさっきより熱い
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『もう…なんなのいきなり』
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「なおしてやろうと思って」
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いつもの笑顔で答える和希
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「でも、」
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「ここまでしたら、やることは１つでしょ」
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まっすぐ目を見られて、そんなこと言われたから、照れから目を伏せてしまう
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でも、さらに距離を詰めてきた和希
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「こんなんじゃ足りないでしょ」
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ぎゅっと抱き寄せられて
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「俺もAもね」
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耳元や首筋にかかる吐息すら私を煽る元になる
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気持ちに反してそのたびに反応してしまう
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こんな大胆な和希も、好きって思ったのは秘密。

登坂広臣→←KAZUKI

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