LDH short story

KAZUKI ページ12

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「浴衣で花火見に行こうよ」
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そんな彼の一言から、二人で浴衣をきて花火を見に行くことになった
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だけどもう彼が迎えにくる時間なのに、全然準備終わってない…！
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やっと着付けが終わったと思った瞬間、インターホンがなった。
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「A〜、迎えにきたよ」
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やばい、全然終わってない
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とりあえず出なきゃ
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ドアを開けたらそこには浴衣姿の和希。
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いつもと雰囲気が違ってなんかかっこいい
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「A？」
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無意識に見つめていたらしい。
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めっちゃ恥ずかしいじゃん…
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『…あ、ごめん、準備に時間かかっちゃって…。中でまってて』
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『りょーかい。お邪魔しまーす』
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危ない、いつものペースが崩れるところだった。
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一人で深呼吸してすぐ準備に戻る。
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私が準備している間、楽しみだなぁ〜、なんて独り言を言っている和希。
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楽しみ、だって。
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なんか嬉しい。
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『待たせてごめん。終わったよ。』
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「よし、じゃあ行こっか！」
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外に出ると、ん！ と言って私に手を出す和希。
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何事かと思って彼を見ると、
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「ほら、手。はやく！」
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少し強引に手を引かれて、はぐれないようにぎゅっと握った。
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しばらく二人で出店を見て回って、花火の時間が来た。
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「始まるね」
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私は返事の代わりに繋いだ手に少し力を入れた。
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