シスコン野郎を落とすのなんて無理じゃね？ (ページ19)

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水族館から離れても手は繋いだままだった。

タクシーに乗ってディナーに向かう

正直なんか気まずい

話を切り出そうとしても、なんて話せばいいのか

スパイ歴xx年、ここまで出来なくなったのは今回が初めて。

本命にはなにもできないの、あぁ兄の釘刺しを本気にしてればよかった

私はこの人を恋に落としてやると意気込んだが、逆にわたしが落とされてしまったようだ

「もうすぐ着くよ」

「どんな料理なんだろう、楽しみ」

着いたレストランは高級そうな場所だった。

出てきた料理はユーリ君が訪れた北東の国の料理らしい。

「私初めていただくので少し緊張する」

「大丈夫すごく美味しいよ」

ユーリ君のお薦めは少し怖かったけど食べたところ本当に美味しかった。

北東の国の話を聞きながら私はタイミングを伺う

「あの、A・フォージャーさん」

いきなり改まった態度のユーリ君に少し驚いた

　
「今から本気で口説くので聞いてください」

私は息を呑んで頷いた

「俺、今まで姉さんさえ幸せで安心して生きてく世界を作るために頑張ってきました。今の僕がいるのは姉さんのおかげですから。正直ロイドさんが姉さんと結婚した時は許せませんでした。報告も一年後でしたし、、Aさんと初めて会った時も憎き相手の妹としか思ってませんでした」

それはなんとなく分かってたけど、なにこれ口説くと言われたけどシスコン告白じゃん

「だけど、Aさんと会うごとに努力家なところとか、優しいところとか、お酒を呑んだら少し幼くなってかわいいところとか、海洋生物に詳しいところとか、楽しそうに笑ってる姿とか、そういうところ全て好きになりました。」

ユーリ君に手を握られた、私は恥ずかしくてユーリ君の顔を見れない

「Aさん、僕の目みてください

好きです

僕と付き合ってください」

「喜んで」

少し目が潤んでしまった

「これ、プレゼント。Aさんに似合うと思って買ったんだ」

渡されたのは綺麗なイルカのネックレス。おみやげ買う時に買ってくれたんだ、嬉しいなぁ

「すごい素敵、これつけていい？」

そう聞くと、「僕につけさせて」といって、ネックレスをつけてくれた

「似合ってる」

そう言われて赤面して顔を向けれなかった

「私からも、これシャチのストラップ、、お揃いです」

「嬉しい、これすごいかわいいね、ありがとう」