一緒に帰ろう ページ28
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Aちゃんの腹部からは
血が大量に出ていた。
『 その人は
すぐに泣いたり、叫んだりするけど
誰よりも優しくて、強い
たんぽぽみたいな人だって… 』
『 え… 』
実はあの時聞こえてたんだ。
手に取ったたんぽぽを見ながら
" 善逸くんみたい "
って言ってたの。
『 あなたのことだったんですね… 』
『 Aちゃん… 』
たまらなくなって俺は
Aちゃんを抱きしめた。
俺だって…
誰よりもAちゃんが大切だ。
そばにいたい
そばにいてほしい
だから…!
『 目を開けて…帰ろうよ、一緒に… 』
俺の涙がポタっとAちゃんの顔に
こぼれ落ちた。
「 んっ… 」
『 Aちゃん!?』
「 善逸っ…くん…?」
『 そうだよ!俺だよ!
すぐに助けに来れなくてごめん…
また…また俺… 』
するとAちゃんの手が
優しく俺の頬に触れた。
「 来てくれて、ありがとう…
一番に 善逸くんの顔見れて…よかった… 」
そう言って力なく笑うAちゃんを
俺はまた抱きしめた。
『 俺もだよっ…よかった…!』
その後、Aちゃんを横抱きにして
禰豆子ちゃんを背負って
炭治郎たちがいるであろう前方車両へ向かった。
『 あっ、炭治郎たちいたよ!
あれ?でもなんだ…?誰か、戦ってる…?』
「 …この感じっ…!」
『 どうしたの?』
「 この感じ、上弦がいる…!」
『 まさかっ…!』
急いで座り込む炭治郎と伊之助に駆け寄る。
『 炭治郎!伊之助!』
『 善逸…A… 』
見ると戦っているのは煉獄さんと鬼。
鬼の目には " 上弦 参 " と刻まれていた。
『 上弦の…参…なんでこんなところに 』
2人の動きの速さについていけず、
助太刀なんてとてもじゃない。
俺たちはただ、2人の戦いを
見てることしか出来なかった。
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mini(プロフ) - stereogirlさん» コメントありがとうございます(T_T)!更新頑張ります!! (2020年4月20日 21時) (レス) id: 91678dce2b (このIDを非表示/違反報告)
stereogirl(プロフ) - 強い女子と善逸くん、大好きな組み合わせです(笑)続き楽しみにしてます! (2020年4月20日 19時) (レス) id: ebd32c96af (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:mini | 作成日時:2020年4月12日 20時