半夜兎の舞姫【沖田総悟】

自分の当たり前は他人の当たり前じゃない ページ24

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ある日の昼下がり、たまたま会った真選組に奢らせるため
食事に誘ったわけだけど…






「 ねぇ総悟、一口ちょうだい 」


『 なんでィ、食べてェのか？ 』


「 うん、それ迷ってたやつ 」


『 しょうがねェな、ほれ 』


「 んーっ、これも美味しい♪ 」


『『『 … 』』』






俺たちは目の前で繰り広げられている
リア充ごっこに目を疑った。

戸惑うことなく " あーん " をする総一郎君。
戸惑うことなくそれを口にするA。






『 俺の食わしてやったんだからテメェのも食わせろ 』


「 いいよ、はい 」


『 ん、まぁまぁだな 』


『『『 … 』』』






その逆もまた然り。

両端の2人は全く気にする様子もなく
自分の食事を食べ進めている。






『 おーい…お二人さん 』


『 あ？』


『 ん？なんだ？』






ドン引いてる俺たちの顔を見ても
何だかわかっちゃいねェらしい。






『 お前らなんも思わねぇの？これ。
もうはたから見たらやる事やってるカップルだぞ。

特にアンタは兄貴だろうが 』


『 あぁ、総悟とAは普段からあんな感じだからな！
仲が良くてよろしい！！』


『 真選組じゃ、当たり前の光景だな 』






こんなリア充ごっこも真選組では日常らしく、
驚きのひとつすらない。






『 てっきりお付き合いされてるのかと思いましたよ 』


『 ほぼそんなようなもんだろ。
四六時中 一緒にいるぞコイツら 』


『 そんなのダメアル！
クソサドなんかにAは渡さないネ！』


『 あぁ？んだとクソチャイナ 』


「 やめてよ総悟 」






もはや真選組 一番隊隊長と司令官という威厳はない。






『 真選組にあんな可愛い女の子1人で
チョメチョメしたことが起きねぇのか？って
ずっと思ってたけど…

起きねぇ理由がわかった気がするわ 』


『 変な気起こした奴はいたが、
全員 総悟のバズーカの餌食だ 』


『 無理矢理 手ェ出した奴は俺が斬る前に
総悟が斬ってたもんなぁ！！』






ガハガハと笑っているが、
こっちからしたら笑える話ではない。






『 沖田さん相手じゃ誰も手は出せないですね 』


『 総悟が守ってくれるから俺も安心なんだ！』


『 守ってるって言えないアル。
そういうの束縛って言うネ 』


『 俺が入る隙はないってか… 』






なら、さっさとくっついてくれねーかな。
じゃないと銀さん、頑張っちゃうよ？






『 ところで、やる事やってるってなんだ？』


『 黙れ童貞ゴリラ』








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